A's編
第三十話
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、僕はクロノさんと交代する。時々、そこになのはちゃんを加えて、少しだけ会話した後になのはちゃんを見送ることもあった。
そのあとは、夕飯をはやてちゃんの家で食べる。相変わらず八神家の食卓には僕たち以外に3つの食器が用意されていた。僕がいた一週間一度も使われなかった食器が。ただ、僕が来た時にはないから、毎日用意しているのだろう。そこに座る人たちが帰ってくることを信じて。
食事が終われば、後は自由時間だ。はやてちゃんと一緒にゲームをすることもあれば、僕の宿題をすることもある。その時にわかったのだが、はやてちゃんは頭がいい。僕のような反則的な知識をもっていないとすれば、彼女もまた天才というべきだろうか。特に算数などは、僕よりも計算が早いかもしれない。僕だって、魔法を習ってから急激に計算速度が上がったのだが、それ以上だった。
世の中には天才があふれているようで、嫌になってくる。
自由時間の中で僕とはやてちゃんはお風呂に入る。一緒に入るというのは気恥ずかしいのだが、それは最初だけで慣れた。特にはやてちゃんは足が動かないので足場の悪いお風呂場は鬼門だ。だから、ヘルプが必要なんだ。そう自分に言い聞かせて一週間乗り切ってきた。僕も慣れてきたようで、今では目をつむってヘルパーとして働けるほどだ。
……僕って、護衛としてきたんだよね?
夜、寝静まるころには僕は相変わらずはやてちゃんと一緒のベットに入って就寝する。なのはちゃんたちもこのころには戻っているはずだ。特に戻ってきそうな時間になって、毎日電話しているのだが、大体夜の9時には戻ってきているようだ。なのはちゃんの強さは知っているが、それでも心配してしまう。心配性と言われるかもしれないが、彼女たちの兄的な立場で接してきた僕としては当然だと思っている。
毎回、はやてちゃんには訝しげな表情で見られるのだが、僕が電話するのが気に入らないのだろうか?
そんな風にして、僕の一日は終わる。次の日は、八神家で朝食を食べて学校に行くだけだ。
僕は、そんな生活がクロノさんたちが無事に任務を終えるまでずっと続くと思っていた。このまま、はやてちゃんと笑って毎日を過ごせる日々が終わるまでずっと続くと、そう信じて疑っていなかった。
その『当然』がもろくて、儚いものだと悟るまでは。
当たり前の日常が壊れるのは突然だ、とはよく言ったもので、それを事実と実感したのは、もうそろそろ一週間が過ぎようとしてるなぁ、とカレンダーを見ていたときだ。このとき、僕とはやてちゃんはすでに夕飯を食べ終えており、食後のティータイムとしゃれ込んで大した意味もなくバラエティー番組を映すテレビをつけていたときだ。
違和感を感じたのは一瞬だけ。しかし、それだけで十分だった。その違和感は今まで十
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