A's編
第二十九話
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僕がお礼を言うと、なのはちゃんは花が咲いたような笑みを見せ、上機嫌になっていた。
「翔太くんも、なのはさんも、ありがとう。時空管理局を代表してお礼を言わせてもらうよ」
ぺこりと頭を下げるクロノさん。年上の人から頭を下げられるのは、なんだか変な感覚がする。
「それじゃ、早速、君たちの保護者に説明に行こうか」
今回はクロノさんが説明してくれるようだ。四月のときは、両親の説得が大変だったから、クロノさんが最初から出てきて説明してくれるのはありがたいことだ。しかし、前回は許してくれたが、今回も許してくれるだろうか。四月のときは、最後の最後で大けがしちゃったからな……。
若干不安になりながら、僕たちは、母さんたちが帰ってくるまでお茶菓子を囲んで談話を楽しむのだった。
◇ ◇ ◇
母さんたちへの説得は簡単ではなかったが、クロノさんの説明と僕の意志を見せたことから何とか承諾してもらえた。やはり、前回の事件のことが引っかかったようだ。しかし、僕が危険なことをしない、きちんとした護衛をつける、海鳴から離れないことなどを条件に何とか承諾してもらえた。母さんは最後まで渋っていたが、親父に説得されていた。
ただ、一言あるならば、僕は別にはやてちゃんが女の子だから助けたいと思ったわけではない。
勘違いも甚だしいが、その一言で母さんも、承諾してもらえたので、今更覆すこともできなかった。もっとも、どうやら母さんたちは、僕がはやてちゃんへの感情に気付いていないと勘違いして、ほほえましそうに見ていたのだが。
何はともあれ、承諾をもらえて、次はなのはちゃんの家へ承諾をもらいに行ったのだが。これは、意外にも最初からすんなりと話が通ってしまった。クロノさんが、僕の家への説明を参考にしたのか高町家への説明が意外とすんなり通ってしまった。僕とは違って、なのはちゃんは自衛の手段を持っていることが大きいのかもしれない。
ちなみに、クロノさん曰く、なのはちゃんの役割は『移動砲台』のようなものであり、危険性はほとんどないこと、また危険な場合は、最優先で退避させることを約束していた。
僕となのはちゃんの家への説明が終わった後は、いよいよはやてちゃんの家へと向かうことになった。同行者は、クロノさんだけだ。なのはちゃんは、自分の家に残るようだ。この後に魔法の練習もするらしい。僕も肩書きだけの護衛とはいえ、練習時間を増やすべきだろうか。なのはちゃんが僕と一緒に魔法の練習をしなかった理由はわかったのだから、今度からは一緒に見てもらう。
さて、はやてちゃんの家へと出向いて、事前に連絡していたとはいえ、クロノさんを連れてきたことにはやてちゃんはびっくりしていた。どこか不審者へ向けるような視線を向
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