A's編
第二十九話
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は、砲撃魔法が得意だろう。距離を取って攻撃できることも協力を依頼した要因の一つだよ」
なのはちゃんの安全を確保しながら、戦力として使うことができるなのはちゃんは、クロノさんが協力をお願いしなければならないほど欲しい戦力なのだろう。
「どうだろうか? 僕たちに協力してくれないだろうか」
「……ショウくんはどうするの?」
クロノさんに問われて、なのはちゃんは少しだけ考えるようなしぐさをして、すぐに僕に視線を向けて、僕にどうするのか尋ねてきた。
「僕は協力するよ。はやてちゃんとは、まだ出会って日が浅いけど、それでも友達だからね。友達を助けるための手助けができるなら協力するよ」
はやてちゃんとは、昨日出会ったばかりだ。だが、それでも友達であることには変わりない。そして、その友達が危険な立場に立っているのだ。協力したいと思うのが当然だろう。なにより、できることがあるのに何もせずにある日、はやてちゃんがいなくなったりしたら、きっと僕は後悔するだろうから。あの時、どうして申し出を受けなかったんだ、と。だから、僕はクロノさんに協力することに決めた。
「翔太くん……」
僕が快諾の返事をすると、なぜかクロノさんは苦虫をかみつぶしたような表情を一瞬だけ浮かべたような気がした。一瞬だけだったので、見間違いなのかもしれないが。僕はなにか変なことを言ってしまっただろうか? だが、今までの発言を思い返しても、特に変なことは言っていないと思うのだが……。
「……私がショウ君を手伝ったら、どうするの?」
「その時は、僕たちだけで何とかするよ。ただ、君が協力するよりも時間が長くなってしまうかもしれない。一応、計画のタイムスケジュールとしては、こちらのクリスマスには終わらせるつもりだが……君の協力がなければ、年明けも覚悟する必要があるかもしれない」
今が、ちょうど十一月の下旬だから、大体、一か月ぐらいを予定しているのだろう。
「……わかった。私もお手伝いする」
少し考え込んでいたなのはちゃんだったが、何かに至ったのか、うつむいていた顔を上げるとクロノさんに向かって、承諾の返事をしていた。
「なのはちゃん、ありがとう」
おそらく、なのはちゃんが考え込んでいたのは、僕のことを考慮してくれていたのだろう。僕がはやてちゃんと友達だといったから。だから、なのはちゃんは、そのことを考えてくれたのだろう。もしかしたら、なのはちゃんはあまりクロノさんたちに協力することに乗り気ではないのかもしれない。僕が、はやてちゃんと友達ということを言わなければ、拒否していたかもしれない。
そう考えると、なのはちゃんにお礼を言うのは間違いではないと思う。
「ううん、ショウくんの友達のためだもん。私も頑張るよ」
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