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星河の覇皇
第二部第四章 二つの戦いその一
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はそこで顔を顰めさせた。
「問題はその道が一体何処にあるかです」
「それだな」
 ハルヴィシーは再び考える顔をした。
「彼等がそこから出入りしているとするならば必ずあるのだが」
「流石に容易には見つからないでしょうね」
「うむ」
 彼等は捜索の対象をその出入り口に変更した。だが数日経っても見つけることはできず次第に消耗していった。
「どうだ?」
「駄目です、何処にも」
 部下の一人が首を横に振った。
「上手く隠れているな、感心する」
 ハルヴィシーはそう言ったが目は笑ってはいなかった。
「こうなったら一芝居打つとしよう」
「何をするつもりですか?」
「うん、危険だがやってみる価値はあるぞ。協力してくれるか」
「はい」
 やがてハルヴィシーは数人の部下達と共に下水道の隅にへたれ込んだ。やがてそこに何者かが襲い掛かって来た。
「来たな」
 彼はそれを認めてすぐに立ち上がった。それはレジスタンスの者達だった。
「クッ、はかったな!」
「こういうのは化かしあいだからな!」
 ハルヴィシーは言い返すと同時に彼等を撃った。
「殺すな、出来る限り捕らえよ!」
「はい!」
 部下達はレジスタンスの手や脚を狙った。素晴らしい銃の腕前であった。彼等は次々に手足を打ち抜かれていった。
 逃げようとする。だがそこに前からも新手が出て来た。
「降伏せよ、そうすれば命まではとらん」
「・・・・・・わかった」
 彼等はこうしてハルヴィシー達に捕らえられた。そして歩ける者達は道案内をさせられることになった。
「嘘ではないな」
 彼等はそのうちの一人に銃を突き付けながら問うた。
「今更嘘なんかつくらよ」
 レジスタンスはふてくされた顔でそう言った。
「ならいいがな。だが」
 ハルヴィシーの目が剣呑な光を発した。
「もしもの時は・・・・・・。わかるな」
「あ、ああ」
 その目は本気であった。それを見たレジスタンス達は背筋に寒いものを感じた。
(何て冷たい目だ)
 彼等は今までそんな目をした者を見たことがなかった。もし偽りを教えたならばどうなるか・・・・・・。彼等は本能的にそれを悟った。
 やがてとある曲がり角に来た。そこでレジスタンス達は壁を横に引いた。
「そうか、隠し扉か」
「そうだ」
 そこから奥に続いているようだ。
「悪いが俺達はここで勘弁してくれないか」
「仲間達に見つかったら只じゃすまねえからな」
「ああ、わかった」
 ハルヴィシーは部下を数人連れ彼等を送り返させた。そしてトランシーバーで暗号を送った。
「これでよし、上に残っている部隊も援軍に来るぞ」
「それは有り難いですね」
「ああ、我々はその前に中に入り橋頭堡を築くぞ」
「ハッ!」
 こうしてハルヴィシー率いる部隊は中に入っ
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