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星河の覇皇
第二部第一章 策略その三
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「了解です。補給艦や揚陸艦もかなりの数が必要になりますね」
「はい。そして各艦には数機ずつ無人の偵察機を搭載できるようにします」
「念入りですね」
「敵の場所を知ってこその戦術ですから。索敵能力は高いにこしたことはありません」
「わかりました。他には何かお考えがありますか?」
「パトロール艦ですね。駆逐艦並の索敵能力にしこれまで一隻ずつであった行動を十隻単位で行動できるようにしたいです」
 パトロール艦は主に星系の防衛にあたる。他の艦艇が海賊の討伐にあたるのに対してこの艦は防衛が任務である。
「艦載機は今専門の開発チームを作っております。どうやら速度、火力及び装甲を重視したものになりそうです」
「重装備のものですか」
「はい。機動性よりも攻撃力と生存力を重視しているようです」
「成程」
 あくまでも連合の実情に合わせた開発である。彼等は海賊等を掃討するのを主な目的に置いている。そして速度を同一にすることにより同時に行動出来るようにしちえた。あらゆる事態に対応でき、数でも敵を圧倒することを考慮に入れていた。
「あと一つ考えがあるのですが」
「何でしょうか」
「破損した艦艇を修理する艦の事を考えているのですが。工作艦です」
 戦場で傷ついた艦艇を後方で修理する艦である。陸上戦における衛生兵のようなものである。
「個々の艦のダメージコントロールだけでは限度があります。こうした艦の存在は不可欠かと」
「わかりました。あとは後方基地の修理用ドックの増設もですね」
「はい」
 八条はやけにダメージコントロールにうるさい人だと思った。だがそれは正論であったので特に何も言わなかった。
「あとは・・・・・・これ位でしょうか」
「ですね。これだけでも連合の装備はかなり変わりますよ」
「陸上部隊のことはレイミー中将に聞いて下さい。私はあちらについては疎いので」
「わかりました」
「ところで私は一つ考えていることがあるのですが」
「何でしょうか」
「連合の象徴となるような兵器はないでしょうかね」
「象徴ですか?」
「はい。我が軍は設立されて間もないです。その心を一つに繋ぎとめるような象徴があればいいと思うのです」
「そうですね」
 彼はそれを聞いてふと考え込んだ。
「私の私見ですが」
 そう断ったうえで口を開きはじめた。
「戦艦か空母がよろしいかと存じます。それも巨大なものを」
「戦艦か空母ですか」
「はい。艦隊戦におけるこの二つの役割はかなり重要です。それを考えると妥当ではないでしょうか」
「確かに。それに電子、通信の設備を強化するのですね」
「そうです。艦隊全体の指揮及び統率が可能なように」
「成程」 
 八条はその言葉に頷いた。
「ですがそれはまだ進めなくてよろしいかと存じます」
「まずは他
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