楠根+流那=え? 実は新ヒロインだったりするの?
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」
「そ、そんなことありません! こんなの別に大したことじゃありませんよっ!」
「楽勝だった」
「お主ら、それは儂に対する挑戦状と受け取ってもよいのかの?」
まずい。祭の額に青筋が何本も浮き出ている。
俺は話をすり替える目的で、二人との会話を進めた。
「そ、それよりさっ、二人の名前を教えてくれないか? せっかくの機会だし、そこそこ仲良くもなったんだからさ!」
「……はっ! こ、これは無礼を! アタシの姓は快、名は鳴、字は枢依です! 以後、お見知りおきをお願いいたします!」
「杜梓影月。よろしく」
勢いよく頭を下げる快鳴と無表情で立ち尽くす杜梓。なんでここまで対照的な反応をするんだろうか。
俺はそんな二人に笑顔を向けながら、自己紹介を開始する。
「俺の名前は知ってるよな? 孫瑜仲異だ。ちなみに、真名は雹霞っていうんだ。よろしくな」
「ま、真名を教えて頂いてよろしかったのですか!? アタシ達はあくまでただの一般兵ですよ!?」
「ん? 別に構わねえさ。俺はただ女の子と親密になりたいだけだからね。その代わり、君たちの真名も教えてくれないか?」
顔を真っ赤にして慌てている快鳴の頭を優しく撫でながら大人しくさせる。なんだか頭から湯気が立ち上っているような感じがしているが、大丈夫か?
いまだに機能停止している快鳴をジト目で見ながら、杜梓は溜息をついていた。
「はぁ……相変わらずの純情っぷり……。私は流那。そっちが楠根。真名を教えてくれてありがとう」
「流那に楠根ね……いい真名だな。可愛いよ」
「っ!? ……ホント、天然女たらし」
「? なにか言ったかい?」
「なんでもない」
流那がなぜだか顔を赤く染めていたような……ま、いっか。
……と、ようやく再起動した楠根が「あ、あのっ」と俺に詰め寄ってきた。
「どうした?」
「さ、さっきのアタシ達の組手……助言とかありませんか? 雹霞様の視点での改善方法を知りたいんです」
真剣な表情で言う楠根。それほどまでに自分の力量を上げたいのだろう。……喜ばしいことだ。
俺は先ほどの試合を思い浮かべると一つの回答に思い当たった。
「楠根はさ、今は槍を使ってるよな?」
「あ、はい。昔から訓練しているので……でも、それがどうかしたんですか?」
「俺から見て、なんだけど……多分、槍よりかは偃月刀や薙刀なんかを使ったほうが戦いやすいと思うぞ?」
「……と、言うと?」
「槍の攻撃形態は基本的に突きだろ? 確かに斬撃よりかわしにくいっていう利点はあるけどさ……ぶっちゃけ、攻撃が直線的になるんだよな」
「なるほど……」
「だからさ、偃月刀なら振り回せるし、その気になれば突くことだってできる
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