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星河の覇皇
第二部第一章 策略その二
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た八人の提督達は沈黙した。
「そのことは常に念頭に置いて欲しい。さもないと急に足下をすくわれるからな」
「わかりました」
 彼等はその言葉に対し敬礼した。モンサルヴァートはそれを見て頷いた。
「わかってくれればいい。さて、参謀総長は続けてくれ」
「わかりました」
 プロコフィエフは頷き説明を再開した。
「その各国の動きですが」
 サハラ北方の北部、西部、東部は全てエウロパの領土となっている。本拠地は北部のアレクサンドリア星系に置かれている。かってこの星系はカイロという名でとある国の首都であったがエウロパに滅ぼされ彼等の領土となった。そしてアレクサンドリアに改名され総督府が置かれたのである。無論以前いたサハラの者達は追放されている。
「南部だな」
「はい」
 彼女はモンサルヴァートの言葉に対し頷いた。
 南部はその北方の残る三割程度である。アガデスも南部にあった。ここも次第にエウロパの手が伸びているのが現状である。
「アガデス併合に危惧を覚えた南部各国が団結しようとしているのです」
「今までは互いにいがみ合ってばかりだったというのにな」
 クライストが言った。彼の言葉通り南部各国もエウロパに対するよりも互いで争うことの方が多かった。これはサハラの特徴でありエウロパの侵攻もこれにつけ込んでいた。
「それが変わってきているのです」
「ふむ」
 アローニカはそれを聞いて思わず頷いた。
「我々の侵攻にようやく危惧を覚えたということか」
「人間は危険が目前に迫らないとわからないものだしな」
 ステファーノとジャースクが言った。
「そうした時は時既に遅し、という時が多いが」
 ニルソンは醒めた目で言った。
「そして今彼等はどう動いているのだ」 
 モンサルヴァートは再び尋ねた。
「今の段階では互いに連絡を取り合っている状況のようです。ですがその動きはかなり速いです」
「そうか」
 彼はそれを聞くと腕を組んだ。そして考える目をした。
「何かお考えだな」
 ターフェルはそれを見て思った。彼は考える時よく腕を組むのだ。
「マールボロ閣下は何と言っておられる」
 やがてモンサルヴァートは顔を上げた。そしてプロコフィエフに問うた。
「今のところは特に何も」
「そうか」
 彼はそれを聞くと頷いた。
「どうしますか?」
 マトクが尋ねた。
「動くのなら速いほうがよろしいかと」
 ゴドゥノフもそれにならった。それはモンサルヴァートもよくわかっていた。
「だが待て」
 彼は提督達を止めた。
「確かに敵は早く叩くにこしたことはない。だが速攻と拙攻を取り違えてはならない」
「ハッ」
「サッカーでも連合で盛んなベースボールでもそうだ。急ぐあまり雑な攻撃になっては無駄な損害を出してしまう」
 この時代でもサッ
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