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スーパーロボット大戦パーフェクト 第三次篇
第八十一話 脱出へ
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「やはり」
デュミナスはまた一人呟いていた。
「私はデュミナスなのか。存在時代が許されないデュミナスなのか」
思うことはやはりこのことだった。
「創造主を滅ぼした私を周囲の者は危険だと言い攻撃してきた。私を否定し存在を消そうとした」
このことを呟き続ける。
「私は存在したかった。だから私の存在を消そうとする者と戦い滅ぼしてきた」
それが彼の今までの生き方だったのだ。
「私以外は全てなくなった。私は宇宙を漂い様々な生物と出会いながら考えてきた」
彼は常に考え続けてきたのだ。
「創造主は私をデュミナス、間違いだと言った。間違いとは何なのだ」
このことも同じだった。
「予定とは異なる結果が出ることを言うのか。そして間違いならば存在を消していいのか」
「私はそれを知るべき様々なものに間違いを起こさせてみた。存在とは異なる結果が出るように干渉した。間違いを起こしたものがどうするかを見たかった」
そうした行動も取ってきたのだ。
「何万、何十万をという間違いを起こさせた。その結果あるものは滅びあるものは滅ぼされた・。そうならないことも多々あった。だが」
ここで言うのだった。
「私の求める答えは出なかった。そして考えた」
次に考えることはこのことだった。
「私はどうして間違いなのだろうか。創造主は私でなく何を作り出したかったのか。何故私は間違いなのか、それを知るのは創造主だけだ」
それはわかっていたのだ。
「しかし創造主は私が滅ぼし既に存在しない。だが私は答えを得る手段を手に入れつつある。時を越える」
今の彼の夢だ。
「時を超え創造主に会えれば何故私は間違いなのか」
また呟く。
「何故私の存在は間違いでなければならないのか。もうすぐ答えがわかる」
彼がそんなことを考えているその時ラージとミズホは神殿を脱走しようとしていた。
「ラージさん」
「はい」
二人は神殿の廊下を駆けている。そのラージにミズホが声をかける。
「急ぎましょう」
「ええ」
「動力室はもうすぐですよ」
「そうですね。捕まっている間に内部構造を調べておいて正解でした」
「そうですね」
「ですが」
しかしここでラージは言うのだった。
「こんなに広いとは」
「ええ。けれど」
ここでミズホは前の扉を開いた。
「あそこですよ」
「ええ、やっとですね」
「フレームを自動操縦に切り替えて」
扉を開けるとその中は複雑な機械で満たされていた。ミズホはそこにあるうちのとりわけ大きな一つに近寄ってラージに声をかける。
「動力室に突っ込ませて自爆させましょう」
「そうですね。ただ」
ラージは言う。
「こんな手しかないというのが悲しいですね」
「ええ。それでも方法があるだけましですね」

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