第八十一話 脱出へ
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配したんだぞ」
「よく生きていたわよね」
「何とかでした」
ミズホが二人に対して言う。
「皆が攻撃を加えてくれて」
「それでかよ」
「よかったわ、本当に」
「ですがまだです」
ラージはここで言ってきた。
「まだデュミナスは健在です」
「かなりボロボロだけれどな」
ジュドーがこう答える。
「けれど、あんたやったな」
「何とか。成功しました」
このことを微笑むラージだった。
「それはよかったです」
「あんたもかなり根性あるよな、その外見とは違って」
「褒め言葉ですよね」
「その通りさ」
ジュドーは笑ってラージに述べる。
「やったな、本当にな」
「有り難うございます」
「とりあえずラージさん」
「安静にしておくんだ」
プルとプルツーがここで彼に告げる。
「両足と左手よね」
「今は早く回復させるんだ」
「ええ、では今は」
「さてと、出番だな」
サコンが出て来た。
「治療だ。安心してくれ、すぐに終わらせるぞ」
「私も協力させてもらうわ」
リツコも名乗り出る。
「任せて。すぐに全治させてあげるから」
「すぐにですか」
「私を誰だと思っているの?」
笑ってラージに告げる。
「赤木リツコよ。任せなさい」
「そうですか。それでは」
「よし、じゃあよ」
「ええ」
ラウルとフィオナがあらためて気合を入れる。
「行くぜ、いよいよな」
「デュミナスとの決戦ね」
彼等は遂にデュミナスとの最後の戦いに赴くことになった。ここで一つの戦いが終わろうとしていたのだった。そして一つの謎と悲しみも。
第八十一話完
2008・9・25
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