第八十話 嵐の海
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ジがデュミナスの今の言葉に答えた。
「貴方達の演算システムのおかげで。もっとも」
「もっとも?」
「それはテストしないとわかりませんが」
「そうか」
「ではそちらも早速」
「いや、それはいい」
だがデュミナスはそれは断った。
「それは私が行う」
「そうですか。それでは」
ラージはそれを聞いてあらためてモニターのデュミナスに問うた。
「僕達はどうしますか?」
「どうするかとは」
「やはり殺しますか?」
「いえ、それはありません」
デュミナスはそれははっきりと否定した。
「貴方達を殺す理由は私にはありませんから」
「そうですか」
「丁度ロンド=ベルがここに来ています」
ラリアーが二人に述べる。
「ですからそこに」
「もっともここに残った方がいいかも知れないわよ」
ティスはこう二人に言う。
「ロンド=ベルはこれからあたし達に見事に倒されるからね」
「ラウル」
「フィオナ・・・・・・」
二人はパートナーのことを想う。デュミナスがモニターから消えティスとラリアーも部屋から去った後で二人での話に入るのだった。
「いよいよですね」
「脱出ですか」
「そう、準備はいいですね」
「けれど」
だがここでミズホは難しい顔になるのだった。
「やっぱり止めませんか?無茶です」
「無茶をしなければいけないんですよ」
答えるラージの顔は覚悟を決めたものだった。
「今はね」
「けれど」
「大丈夫です、必ず成功させます」
そこには強い決意があった。
「きっとね」
「そうですか。それじゃあ」
「ええ、やりましょう」
「・・・・・・わかりました」
ミズホも遂に意を決した顔で頷いた。二人もまた動こうとしていたのだった。
第八十話完
2008・9・21
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