第七十九話 時流エンジン
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え」
こくりと頷くのだった。
「ティス、やっぱりここは」
「わかったわよ」
不本意ながら、といった感じであった。
「それならね。三人でね」
「そうしよう、ここは」
「行くわよ、二人共!」
三人並んだところであらためてラウルとフィオナに対して言うのだった。
「あたし達三人の力、見せてあげるわ!」
「三人でもな!」
「やってやるわよ!」
二人の闘志は三機のマシンを前にしても衰えることはなかった。
「フィオナ!」
「ええ!」
妹に声をかけ兄に応える。
「全ての時はこの一瞬」
「永遠の時を力に変えて」
それぞれの口で言葉を出す。
「一瞬の連なりが時となる。その一瞬に全てを込める!」
「これがラージが私に託した永遠なる力!」
「ミズホの最高傑作、エクサランスライトニングの真の力!」
「エクサランスエターナルの本当の力を今ここに!」
「行くぞ!」
「決めてやるわよ!」
「答えろ!」
突き進みながらデスピニスに問うラウルだった。
「二人は何処だ!」
「仲間を助けに来たってわけね」
「そうだ!」
ラウルはティスに対して答えた。
「その為にここに来た!」
「だからよ!早く出しなさい!」
「出せって言われて出す馬鹿が何処にいるのよ」
フィオナも言うがそれでもティスは強気だった。
「ふざけてんの?あんた達」
「ふざけてるって言うんならな!」
「本気を見せてあげるわよ!」
「ティス」
ここでラリアーがティスに声をかけてきた。
「何よ」
「ここは言ってもいい」
「!?あんた何考えてるのよ」
「今デュミナスから通信が入ったんだ」
「!?デュミナスから」
「そうだ」
「まさか」
ラリアーの言葉を聞いてすぐに通信を開く。すると彼女の機体のモニターにもそのデュミナスが出て来たのである。異形の姿と単眼が見える。
「ティス」
優しい声で彼女に声をかけてきた。
「デュミナス、一体どうして」
「私は彼等に興味を持ちました」
「あの連中に!?」
「そうです。彼等はひょっとしたら教えてくれるかも知れない」
彼は言うのだ。
「私が何者かを」
「何者かを!?」
「そうです。だからです」
彼はさらに言う。
「彼等に教えてあげても」
「そうですか」
「それならいいですけれど」
デスピニスもこれにはとりあえず賛成はした。
「けれど」
「わかっています、ティス」
デュミナスはここで彼女にも言ってきた。
「そう簡単に行かせては意味がありません」
「そうですね。それは」
今度応えたのはラリアーだった。
「ただ行かせても。それで何かがわかるとは思えません」
「ここで倒れればそれまでのことです」
「ではまずは」
「貴方達に勝てれば、です」
こう三人に告げた。
「それができれば」
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