第七十九話 時流エンジン
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よ」
こうしてシンは自分の小隊に戻った。まずはレイのレジェンドが動いた。
「行けっ」
ドラグーンを飛ばしまずは数機を撃墜する。それが合図となったロンド=ベルとデュミナスの修羅界での戦いが幕を開けたのであった。
戦いは暫く一進一退だったがそれはすぐに変わった。二機のエクサランスが派手に突進してきたのだ。
「どけどけっ!」
「邪魔しても無駄よ!」
ラウルとフィオナが縦横無尽に暴れ周囲の敵を蹴散らしていく。そうしてそのまま一直線にティス達の方へ向かうのである。恐ろしい速さであった。
「貴様等、教えろ!」
「正直に言いなさいよ!」
二人の後にロンド=ベルの軍が続く。彼等の突進と共に戦局は大きく動いてもいたのだ。
「ラージとミズホは何処だ!」
「言わないと酷いわよ!」
「来たわね」
彼等を見てティスが声をあげた。
「あんた達、今回は随分派手に暴れてるじゃない」
「それがどうした!」
「話は聞いてる筈よ」
「まあね」
ティスもそれは否定しない。
「聞いてるわよ。あの二人のことね」
「そうだ。何処だ!」
「何処に隠してるの!生きているんでしょうね!」
「安心していい」
二人のこの問いに答えたのはラリアーだった。
「彼等は僕達に必要。だからこそ」
「生きているんだな」
「指一本触れてはいない」
こうもラウルに答えるラリアーだった。
「それは決して」
「そうか、今は無事なのかよ」
「まずは安心ね」
「けれどね」
またティスが二人に言ってきた。
「あんた達は違うからね」
「どういうことだ」
「ここに来たのは運の尽きってやつよ」
まずはこう言うのであった。
「そういうことよ」
「ここで俺達が死ぬってころかよ」
「その通りよ」
彼女はあくまで強気であった。
「デュミナス様の邪魔はさせないから、絶対にね」
「だから悪いけれどここで」
「帰るか。それとも」
ラリアーとデスピニスも出て来た。
「帰ってくれればそれに越したことはないけれど」
「どうか。ここは」
「誰が帰るかよ!」
「そうよ!」
しかしこれにはラウルとフィオナがすぐに断ってきた。
「俺達だってただここに来たわけじゃないんだよ!」
「二人を何としても返してもらうわ!」
「はぁ!?そんなことできるわけないでしょ」
ティスが二人の言葉をすぐに打ち消した。
「あの二人の時流エンジンがあってはじめてデュミナス様が夢を果たされるのに」
「僕達がそれをどうして」
「助けないというのですか」
「やはりそうなりますね」
シュウは三人の言葉を聞いて納得したように頷くのだった。
「貴方達はあくまでデュミナスの子供達なのですから」
「そうよ、それの何処が悪いのよ」
ティスはそのことをむしろ誇りに思っているようだった。
「あた
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