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星河の覇皇
第一部第六章 疾風怒涛その二
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撃しない。快く受諾する」
「わかりました」
 こうしてこの宙域での戦いは終わった。ミドハド軍は武装解除されオムダーマン軍の監視下に置かれることとなった。
 その監視に一部の兵を置くとアッディーンはさらに進撃を命令した。今度は残るもう一方の艦隊に対してである。
「このままの勢いで一気に叩き潰すぞ!」
 彼は全軍に伝えた。そしてそれに従い軍が動く。
 艦隊は補給基地に向かった。敵艦隊は陽動でそちらに向かった。ならばそこにいると考えられたからだ。
「敵艦隊は発見したか」
 アッディーンは進撃しながら艦橋で情報参謀に対して問うた。
「はい、今偵察艦より報告がありました」
 参謀は答えた。
「どうだ?」
「はい、今ここよりすぐの場所におります。進路は補給基地側です。そして我等の存在には気付いていない模様です」
「そうか。好都合だな」
 アッディーンはそれを聞くと不敵に笑った。
「アタチュルク提督とコリームア提督に連絡はとれるか」
「はい」
「そうか。ならば伝えてくれ。すぐにミドハド軍の攻撃に向かってくれとな。敵の側面を衝くように」
「了解しました」
 そして艦隊はさらに動きを進めた。やがて敵艦隊が見えてきた。
「まだこちらには気付いていないようですね」
 ガルシャースプはモニターを見ながら言った。
「ああ、好都合だな」
 アッディーンもそれを見て言った。
「よし、全艦砲門を開け、まずは一斉射撃だ!」
 全艦それに従い砲門を開いた。そして距離を詰める。
「全艦射程に入りました」
 参謀の一人が伝える。
「よし、撃て!」
 アッディーンの右腕が振り下ろされた。それと同時に光の帯が集まり壁となり放たれる。
 それは敵艦隊の背を強烈に叩いた。瞬く間に敵はその数を大きく減らした。
「閣下、敵です!」
「何っ、第五惑星のところにいたのではなかったのか!」
 彼は敵の思わぬ襲撃に思わず叫んだ。
「どうやら我が軍を破ったようです、そうとしか思えません!」
「クッ、アッディーンめ・・・・・・」
 彼はその言葉に歯噛みした。
「すぐに攻撃に移れ、全艦反転!」
 反転しすぐに攻撃に移ろうとする。だが反転する時に隙が生じた。そしてそれを見逃すアッディーンではなかった。
「フン、隙だらけだ!」
 彼はそこにさらに攻撃を命じた。反転行動中で攻撃の出来ない敵艦隊にさらにビームが襲い掛かる。
 そして再び光の壁が打ちつけられる。それはミドハド軍にとっては死神の壁であった。
 それが終わるとアッディーンは全艦に突撃を命じる。そこに敵の横から新たな部隊が姿を現わした。
「右に敵艦隊!」
「クッ、補給基地を襲っていた連中か!」
 司令は舌打ちした。彼等はそのままミドハド軍の横っ腹に食いつかんと迫り来る。
「よし、全
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