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【完結】剣製の魔法少女戦記
第一章 無印編
第十五話      『争奪戦…海上の出来事』
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それぞれの武装を確認しながらエイミィが順に名前を言ってくれる。

「しかし、これだけ多様な種類の武装を使いこなせている彼女はかなりの強さを持っているんだろうな。
魔術回路というものは今のところ推定で最高AAA+ランクでリンカーコアはSランク。
非殺傷設定がない分、敵だったらと思うとゾッとしてしまうな」
「そうだねぇ〜。さてそろそろシホちゃんも痺れを切らしているようだし開始しようか」

エイミィが色々操作して訓練場に計30体くらいの魔導兵器である兵隊を仮想召喚する。

「それじゃシホちゃん。開始するよ」
「わかりました。それじゃ――同調開始(トレース・オン)

シホが魔術回路を開いたらしい。
計測値が一気にCにまで膨れ上がる。

「始め!」

エイミィの合図で魔導兵器達は一斉にそれぞれの役割の配置に着いた。
ある奴は剣や槍を構えた近接タイプ。
またある奴は魔導師の杖を構えた中距離タイプ。
そしてある奴は後方で魔力をためている遠距離タイプ。
他にも空を飛んでいるものもちらほらと見られる。
…ふむ。これはおそらく近接から中距離タイプのシホには手を折る奴も何体かいるだろう。
シホも鋭い鷹のような目で全員目視したらしくその手にまずは黒鍵という剣としては扱いづらそうなものを両手に指の隙間に挟んで計6本出現させる。
牽制のつもりだろうか?
あんな細い剣では切りかかっても防がれるのが落ちだろう?
だがシホはその期待をいい意味で裏切ってくれた。
手に持っている黒鍵をすべて近接タイプの奴に向かって投擲したのだ。
普通なら兵器達の頑丈な鎧で防がれるだろうが前衛三体の奴等が防御したのにもかかわらず二本ずつ貫通してその場に崩れ落ちた。

「なっ!? 今のはなんだ!?」
「あれはお姉様の純粋な投擲技法だと思います。私もまだ名前は教えてもらっていませんが…」
「今のがただの投擲!? 一応下位だがバリアジャケットに迫るものなんだぞ!」

僕がそういっている間にもシホに向かって中距離、遠距離からの攻撃が連続で発射されシホのいた場所にすべて的中する。
そしてとどめとばかりに近距離タイプの奴が剣を振り上げその場で佇んでいるだけのシホに振り下ろした。
それで終わりかと思ったが振り下ろされる直前でシホの姿が霞のように掻き消えた。
幻影かと思った次の瞬間には敵の後方で爆発音が何度も響き渡る。
見れば遠距離タイプの敵をすべて双剣で切り伏せていた。

「い、いつの間に!」

すべて切り伏せたシホはまたその場から消えた。
魔導兵器達はそのシホの行動で起こった爆発による粉塵により混乱していた。

「あれがお姉様の本気の『縮地法』…! 残像まで残すなんてすごい…」
「君はあれがなにか知っているのか!」

フィアッ
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