暁 〜小説投稿サイト〜
スーパーロボット大戦パーフェクト 第三次篇
第七十二話 修羅の決意
[5/12]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
「俺は皆を守る為に戦ってるんだよ!」
「皆をか」
「当たり前だ!」
また随分とムキになった調子であった。
「戦えない皆を守る為だ!それ以外に何がある!」
「そうか」
「そうだ!じゃあ手前は何なんだよ!」
「俺は」
「ねえのか!」
フォルカに対する問いがさらに激しいものになっていく。
「ないだと」
「そうだよ!手前は戦う理由がねえのかよ!」
「それは・・・・・・」
答えられなかった。何故なら今まで考えたことがなかったからだ。彼にとって戦うということは今まで理由ですらないことだったからだ。
「俺は。戦う理由は」
「ねえのならよ!」
コウタがまた叫んだ。
「見つけろ!」
「何っ!?」
「見つけろつってんだよ!」
コウタはまた叫んでみせた。
「自分でな!これからな!」
「これから・・・・・・自分で見つけろというのか」
「そうだ!」
声がこれまでになく激しいものになった。
「自分で見つけろ!今からな!」
「・・・・・・・・・」
「わかったらそこをどけ!俺はやる!」
「お兄ちゃん、敵が!」
「わかってる!」
コウタは今度は妹の問いに応えた。
「行くぞショウコ!」
「ええ!」
「フォルカよ」
「その声は」
マグナスの声だった。言うまでもなく彼の同胞だ。その同胞が彼に声をかけてきたのだ。
「マグナスか」
「今まで何処に行っていた」
「それは」
「答えられんか。ならそれでいい」
マグナスはそれはいいとしたのだった。
「だが。貴様は修羅だな」
「・・・・・・ああ」
「ならば戦え」
彼の言葉はこうだった。
「戦え。いいな」
「戦えというのか」
「我等修羅は戦う為に生きている」
彼はさらに言った。
「ならば戦うしかあるまい」
「俺は」
だがここで。フォルカは明らかな戸惑いを見せたのだった。
「俺は」
「どうした?」
「俺は・・・・・・戦う」
フォルカは言った。
「戦う。俺は」
「ならば来い」
マグナスはそれを当然のこととして受け取って述べた。
「我等のもとへ。今すぐな」
「いや」
「いや!?」
「戦いはする」
これはまた言った。
「しかし。今はまだだ」10
「わからん。何を考えている」
マグナスの言葉は修羅としてのものだった。
「修羅ならば戦う。それだけではないのか」
「確かに俺は修羅だ。だが」
彼は迷いを見せつつもマグナスに対してまた述べた。
「何の理由もなく戦うことはできなくなった」
「我等修羅は戦う為に生きている」
マグナスの言葉はあくまで修羅のものだった。
「それで何故迷う。貴様気が狂ったか」
「いや、俺は正気だ」
「ならば何故」
「コウタ」
マグナスには答えずにコウタに声をかけてきた。
「見せてみろ。貴様が戦う理由を」
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ