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スーパーロボット大戦パーフェクト 第三次篇
第七十二話 修羅の決意
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の目的までは、ということね」
「私も残念だけれどね」
ここで言葉に歯噛みが宿る。
「わからないわ」
「それはわかったわ」
いささか遊んだミサトの言葉であった。
「そこまではわからないってことがね」
「何かその言い方楽しそうね」
「そうかしら」
今のリツコの問いにはとぼけるミサトであった。
「さて、後はね」
「後は?」
「出て来るかしら」
少し考えてから述べた言葉だった。
「あの赤い修羅は。どうかしら」
「さて、それはどうかしら」
リツコはこれにはいささか懐疑的なようだった。
「出て来るかも知れないし出て来ないかも知れない」
「要するにわからないってことね」
「その通り。ただね」
「勘が働いたのね」
「その通り。ひょっとしたら」
リツコはまた答えた。
「出て来たら動くわよ」
「話が動くのね」
「その通り。さて」
戦いは今も行われていた。今のところロンド=ベル優勢である。
「どうなるかしら。これからは」
「見物ね」
二人は戦局を見守っていた。そして暫くして戦場にあのヤルダバオトが姿を現わしたのだった。あの赤いマシンがだ。
「来たわね」
「ええ」
ミサトはリツコの言葉に頷いた。
「さて、ここで役者が出て来たけれど」
「問題はどう動くかね」
二人はそれぞれ言う。そのヤルダバオトを見ながら。
「おい!」
コウタがまずフォルカに対して声をかけた。
「また出て来やがったか!覚悟しやがれ!」
「御前か」
フォルカは静かな様子で彼に応えた。やはり闘志はない。
「御前はまだ戦っているのか」
「まだだって!?」
「お兄ちゃん」
ショウコは今の彼の言葉に異様なものを感じて彼に声をかけた。
「やっぱりおかしいわね」
「おかしいなんてものじゃねえ」
彼は今度は妹に対して言葉を返した。彼もまたフォルカに対して異様なものを感じていた。こうした意味で妹と同じであると言えた。
「あれだけとんでもねえ闘志を見せていたのによ。それが」
「どうしたのかしら」
「俺は何故戦っている」
彼は言った。
「何故俺は戦場にいるのだ」
「!?何だこいつ」
「戦うことに迷っているの!?」
二人は今のフォルカの言葉を聞いて眉を顰めさせた。
「俺は。修羅だ」
「それはわかってるさ」
「言うまでもないことじゃないの?」
「何故俺は戦う」
二人に答えずに一人言うだけだった。
「何故だ。俺は何故戦う」
「戦う意味かよ」
「そうだ」
今度はコウタに対して答えた。
「では聞こう。御前は何故戦っている」
「俺か!?」
「そうだ」
フォルカはすぐにコウタに言葉を返してみせた。
「御前はどうして戦っているのだ」
「そんなの決まってるだろ!」
コウタはすぐにそのフォルカに言葉を返してみせた。

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