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スーパーロボット大戦パーフェクト 第三次篇
第七十一話 三人の子供
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「止めるしかないよね」
キラの言葉は常識の範囲内だった。
「やっぱり」
「そうだよな。けれどな」
「難しい?」
「っていうかよ」
いやいやといった顔でキラに答えるディアッカだった。
「あの二人の中に入るとな」
「自分達も巻き込まれますよ」
ニコルは冷静に述べた。
「そうしたらそれこそ」
「だよな、やっぱり」
「じゃあそれこそ入ったら」
「台風の中に飛び込むようなものだぞ」
アスランもかなりきついことを言う。
「いや、カメレオンの舌に巻かれるようなものか」
「アスラン、最近カメレオンにこだわりますね」
「少しな」
「とにかくだ」
イザークが話を戻しにかかってきた。
「あの連中をどうするかだが」
「とりあえずステラでも呼ぶか?」
「ステラをか?」
アスランはディアッカの今の言葉に突っ込みを入れた。
「それはどうかな」
「駄目か、それだと」
「いや、もうステラは」
「どうなったんだ?」
「酔い潰れているんだ」
「何ィ!?」
これを聞いて顎が外れんばかりに驚くディアッカだった。
「こんな時にかよ!」
「もうはじめている奴ははじめているからな」
「くっ、それにしても早過ぎるぞ!」
「ウォッカボトル一本一気飲みすりゃそれこそね」
「潰れるわよ」
ルナマリアとメイリンが状況を説明する。
「だから今ステラちゃんは無理よ」
「そっちは諦めて」
「まずいな、こりゃな」
「いや、ちょっと待ってくれないか」
今度はサイが出て来た。
「サイ、策があるんだな」
「うん。まずは二人の側に肉を置いておこう」
「肉をかよ」
「そうすれば二人は食べ物につられて喧嘩を止める筈だよ」
「何かそれって」
トールはそれを聞いて呆れた顔になっていた。
「動物みたいだね。そのままっていうか」
「というか人間じゃないみたいだよ」
カズイの突っ込みも容赦がない。
「それだと」
「まあそれでも喧嘩が止められるんならね」
「いいんだね」
「そういうこと」
ミリアリアがキラに答えた。
「じゃあ早速羊の生肉でも」
「生肉ってなあ」
ディアッカは本当に生肉を置くミリアリアを見て呆れた声を出していた。
「そんなの食ったら本当にまともな人間じゃねえぞ」
「まともじゃないっていうか」
それどころではない、キラも言う。
「シンもカガリも。もう何が何だか」
「手前、今度こそ!」
「むっころす!」
周りの呆れた顔と喧騒をよそに二人の喧嘩は続く。何はともあれ二人は相変わらず喧嘩を続けては周囲を困らせていたのであった。

第七十一話完

2008・8・8

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