第七十話 未来への飛翔
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ラリアーとデスピニスも姿を現わしてきたのだった。デュミナスの三人が揃った。
「まして敵の挑発に乗るな」
「落ち着いてね」
「それはわかってるわよ」
減らず口めいて二人に返すティスだった。
「けれどね。何かこの連中いつもいつも」
「むかつくって言いたいのか?」
「御言葉ね、それだと」
「それとはまた違うわ」
しかしティスはこうラウルとフィオナに言葉を返してきた。
「あんた達の何かがデュミナスの為になるわね」
「為になる!?」
「どういうことよ、それは」
「それはまだわからない」
ティスにかわってラリアーが答える。
「けれど貴方達の力を使えば」
「デュミナスは答えを見つけられるかも」
「何を言いたいのかわからねえな」
「それならそれでいいわ」
デスピニスの言葉まで聞いたうえであらためて対峙する。
「覚悟しな!」
「今度もやっつけてあげるわ!」
「こっちだってね。事情があるのよ!」
「だから負けるわけにはいかないんだ」
「デュミナスの笑顔が見たいから」
しかし三人も退かない。二人にそのまま向かう。
「三対二かよ」
「相手に不足はないって感じかしら」
「いや、それは違うぜ」
「そうですよ」
だがここで一機助っ人に来た。それは。
「カズマ!」
「ミヒロも!」
二人の乗るヴァルホークだった。巡航形態で一気に二人のところに来たのだ。そしてすぐに二人のところでマシン形態に変形した。
「これで数のうえじゃ互角だな」
「ふん、数の問題じゃないわよ!」
ティスはそのカズマに対してムキになった顔で向かい合うのだった。
「あんた達の相手はあたしがしてあげるわよ!」
「御前かよ、このガキ!」
「ガキですって!?」
「ガキじゃなかったら何だっていうんだ!」
カズマがティスに対して言う。
「ミヒロと同じ位じゃねえかよ」
「そういえばこの三人って」
ミヒロは今の兄の言葉で気付いた。
「子供の姿でいるってことで何かあるみたい」
「何か!?」
「ええ、何か」
また兄に言う。
「そんな感じがするのよ」
「!?どういうことだそりゃ」
「子供だって思うわよね」
「ああ」
「そこに何かあるのかも」
首を捻りつつ述べたのだった。
「人造人間っぽいし」
「人造人間ですか」
その言葉に応えたのはナラージだった。
「そういえば。感覚的にこの娘達は」
「はい、確かに」
それにミズホが続く。
「戦闘タイプを見ても。人造人間のそれを思わせます」
「クローン等とはまた違って」
「クローンか」
それに反応したのはレイだった。
「レイ君!?」
「やっぱり感じますか」
「あの三人は俺に似ている」
レイは呟くようにナラージ達に述べた。
「あの年齢に達するまでにもやはり経験がある」
「ええ、
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