第七十話 未来への飛翔
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に言っていましたね」
「ああ、そうだったな」
言われてそれに気付くラウルだった。
「じゃああれか?デュミナスは」
「人かしら」
フィオナはこう述べた。
「何かそんな感じがするけれど」
「そうですね」
ナラージもまずはフィオナのその言葉に賛同して頷いた。
「少なくとも意識のある存在でしょう」
「意識のある存在って」
「正直わからないところがあるんですよ」
ミズホの顔は曇っていた。
「わからないところ?」
「はい、何かあの子達の態度って」
ティス達のことだ。
「妙に崇拝しているような感じですから」
「あっ、確かにね」
フィオナが最初にそれに頷いた。
「そんな感じね。親っていうか」
「神か。そんな感じです」
ナラージの言葉だ。
「それを考えると果たしてデュミナスは人なのかどうか」
「じゃああれか?」
ラウルはここまで聞いて述べた。
「デュミナスっていうのも神様かよ」
「少なくともあの三人にとってはそうなのでは?」
「私もそう思います」
ナラージとミズホはこうラウルの問いに答えた。
「あの三人が何者なのかもまだわかっていませんが」
「それでも。デュミナスへの崇拝は感じますので」
「わからなくなってきたな」
ラウルはここまで聞いて顰め顔になり述べた。
「デュミナスもあのガキ共も何もかもな」
「謎が謎を呼びってやつ?」
フィオナの言葉はいささか冗談が入っていたがそれでも真実だった。
「そんなふうになってきてるわね、この話も」
「ああ、全くだ」
ラウルは今度はフィオナの言葉に頷いた。
「また出て来るかね、あいつ等」
「おそらくは」
ミズホがラウルのその問いに答えた。
「今までのパターンですとそれが妥当です」
「その意味で今バグダットに残っているのは正解でしょう」
「正解か」
「はい」
ナラージはまた述べる。
「それに僕は」
「んっ!?どうした?」
ナラージの言葉の調子が変わったのに気付いたのだ。
「何かあるのかよ」
「そのデュミナスの目的も気になります」
「デュミナスのかよ」
「またシャドウミラーとか修羅みたいにこの世界で何かしたいのじゃないかしら」
フィオナの予想ではこうである。
「いつものパターンで」
「それも考えられます。ただ」
「ただ?」
「やはりそれ以外のケースも考えられるのではないでしょうか」
ナラージはその頭の中で色々なケースを想定させていた。その中で己のデュミナスへの考えも進めていくのであった。慎重にかつ確実に。
「それが何かまではやはりわかりませんが」
「今のところは修羅と行動していますね」
「ああ」
ラウルはミズホの言葉に頷いた。
「これは目的が修羅と同じだからではないのかも知れません」
「あの連中とは違うってか」
「目的
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