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スーパーロボット大戦パーフェクト 第三次篇
第六十二話 フローラの迷い
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はこれまたはっきりと言い切ってみせてきた。
「鋼鉄ジーグに助けられるとはよくも生き恥を晒してくれたな!」
「お、お許しを」
それを言われて平伏しかなかった。
「次の決戦では必ず」
そうして言う。
「鋼鉄ジーグとロンド=ベルを」
「ええい、黙れ!」
しかし竜魔帝王の一喝は続く。
「御前の言い訳も聞き飽きたわ!」
「ですが!」
「使い物にならぬのならいらん!」
こうまで言う。
「御前は粛清だ!」
(やはり)
フローラは竜魔の言葉を聞き心の中で呟いた。
(竜魔帝王の心には人間らしさなぞ欠片もない)
そのことを痛感するのだった。
(不要になれば私とてゴミの様に捨てられるだけだ)
「何だ、その目は」
竜魔帝王はここでフローラの暗い目に気付いた。
「俺のやることに文句があるのか!?」
「い、いえ」
考えを止めてそれは否定する。
「その様なことは」
「目障りだ!」
今度もまた一喝だった。
「御前は牢にぶち込んでくれる!」
「そんな!」
これには流石に抗議した。
「私は邪魔大王国の将軍」
「それがどうした!」
竜魔の声は相変わらずだった。
「その私を。牢になぞ」
「俺の部下に無能はいらん!」
これが彼の返答だった。
「ロボット兵よ、こやつを連れて行け!」
「・・・・・・・・・」
「お許しを!」
フローラは左右の腕をロボット兵達に掴まれながら必死に竜魔帝王に対して叫ぶ。
「お許しを!どうか!」
「五月蝿い!」
しかしそれは聞き入れられなかった。フローラは空しく連行されていく。竜魔はそれを蔑みの目で見つつ呟くのであった。
「馬鹿な女よ」
まずはこうだった。
「この俺に生かされていることを忘れるとはな。だがいい」
しかしここでさらに呟く。
「地上を征服すればもっとましな人形も見つかる」
彼にとっては所詮フローラもその程度でしかなかったのだ。
「それはもうすぐだ。鋼鉄ジーグとロンド=ベルを倒してな」
こう述べて笑うのだった。闇の中で。邪魔大王国と最後の戦いがはじまろうとしていた。

第六十二話完

2008・5・19
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