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スーパーロボット大戦パーフェクト 第三次篇
第六十一話 百鬼と竜魔
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ナタルは少し戸惑いながらもそのミスマルに対して言う。
「何だい!?怪我はなかったかい!?寂しくはないかい!?」
「私はその。ナタル=バジルールですが」
「むっ!?」
言われてやっとそれに気付いたのだった。
「ナタル=バジルール少佐か」
「そうです」
額に汗をかきながら彼に答える。
「先程からいますが」
「そうなのか」
ミスマルはもう元の顔に戻っている。実に早い。
「失礼した。声が娘のものにそっくりだったからな」
「よく言われます」
これはナタル自身も自覚のあることだった。
「フレイ=アルスター少尉及びステラ=ルーシェ少尉もですが」
「同一人物ではないね」
「違います」
また実にはっきりとした否定であった。
「あとマイヨ=プラート少佐とヘンケン艦長も違いますので」
「それはわかっているが」
「最近どうも何かとそういう話が多くて困ります」
「そうなのか」
「誰なのでしょうか。キラ=ヤマト少尉におかしなことを吹き込んだのは」
「おかしなことだと」
「近頃槍を振り回し赤いジャケットを好んで着ています」
キラも変われば変わるものだ。
「何かに目覚めたようで」
「バサラだな」
「バサラ!?」
「あっ、いや」
ミスマルもここから先は言わなかった。
「何でもない。気にしないでくれ」
「左様ですか」
「それでだ」
「はい」
また話が戻る。実によく脱線するが。
「北九州からの攻撃だがおそらく君達は敵の主力と当たる」
「主力といいますと」
「そちらにはフローラ及びヒドラー元帥の姿が確認されている」
「フローラにヒドラー元帥」
その二つの名を耳にしてそこにいた者達の顔色が変わる。
「彼等がですか」
「そうだ。くれぐれも用心してくれ」
「はっ」
ナタルが応える。
「彼等は指揮官として邪魔大王国、百鬼帝国の主軸だからな」
「そうですな。特にフローラ」
ヘンケンは彼女に注目していた。
「彼女はあらゆる状況に対応できます。かなりの者です」
「だからだ。破壊工作にも警戒してくれ」
「そうですね。確かに」
ここでナタルの目が光った。
「以前より何度か破壊工作を受けてきていますし」
「君達はそうだったな」
「その通りです。それもありますから」
ナタルはまた答える。
「警戒していきます。それでは司令」
「うむ」
「これで。以後作戦にかかります」
「頼む。今回の作戦も君達にかかっている」
「はい」
またナタルが応える。
「お任せ下さい。それでは」
「頼んだぞ」
こうしてミスマルとの話が終わった。話を終えたナタルがヘンケンと共にラーディッシュに戻るとそこではマイヨが難しい顔をしていたのだった。ナタルもすぐにそれに気付く。
「少佐、何か」
「むっ、バジルール少佐」

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