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星河の覇皇
第一部第四章 若き獅子その三
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ろしいでしょうか」
「うむ。それに彼等はまず領内の海賊を一掃させるだろう。それからまずはエウロパだろうな。それに開拓をさらに進めたいだろうし」
 連合にはまだまだ開拓するべき星系が無限に広がっているのである。
「我々も南方に開拓すべき星系を多くもっておりますがな。しかし彼等のそれには遥かに及ばないでしょう」
「だろうな。それだけでも彼等は恵まれている」
 その通りであった。連合やマウリアはまだ進むべき場所がある。だからこそ戦争に入らなかったのだ。
 しかしエウロパにはそれがない。これ以上の人口を養うにはサハラへ進むしか道はなかったのである。
「連合に頭を下げるわけにはいきませんからな」
「それにお互いの交流を絶っている。だからサハラ東方が栄えるのだ」
 サハラ東方にはサハラでは最大の国がある。彼等は連合、エウロパ、そしてマウリアと国境を接しているという利点を活かし中継貿易で大きな富を得ていた。
「もし彼等がサハラ東方に進出したら大変なことになりますね」
「うむ。そうならない為に色々と手を打っておく必要があるかもな」
 二人は話が終わるとその場を後にした。そして別の仕事に取り掛かった。

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