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さまよえるオランダ人
第一幕その四
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あ」
「出るか」
「ではオランダの方」
 船に乗るところでオランダ人に顔を向けて声をかける。
「どうかついてきて下さい」
「はい、それでは」
「遠い海から嵐と共に来たのさ」
 ダーラントの船から船乗り達の陽気な歌声が聞こえてくる。
「愛しい娘さん、塔の高さ程の潮に乗ってわしは戻って来たぞ」
「南風が吹かなかったらここには戻ってこられまい」
「南風よもっと吹け」
 こう歌うのだった。
「あの娘がわしを待っている」
「出航だ!」
 最後にダーラントの声が響いた。
「いざ故郷の港へ!」
「おうよ!」
 彼等は意気揚々と出航し故郷に戻る。オランダ人もそれについて行く。まずはオランダ人にとっては希望を見出せたはじまりであった。

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