第一章 無印編
第十三話 『介入者』
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く関係者でしょう」
『おそらく、ね…だから接触したら相手を刺激しないように慎重にね。相手はまだ幼いとはいえ女性なんですから』
「了解しました」
クロノは通信を終えると少女が歌い終わったのを見計らって、
「隣、いいかな…?」
◆◇―――――――――◇◆
Side シホ・E・シュバインオーグ
私が今良い気分でローレライを歌っているのにその気分を害するものがいる。
私は歌いながらもフィアに思念通話で語りかけた。
《…フィア》
《はぁー…え? なんですか、お姉様?》
どうやらフィアも他の動物同様聴き入っていたようだ。
だけど今はお預けにしてもらおう。
《私達…今見られているわ》
《え!?》
《誰かはわからないけど現れるにしてはでき過ぎているわ。先日あんなことがあったんだから》
《それじゃ時空管理局がとうとうやってきたってことですか?》
《おそらく、ね…だからフィアも余計な情報は与えないように注意しておいてね?》
《はいです。でも、お姉様の歌を邪魔するなんて許せない…!》
《それは同感よ。せっかくいい気分で歌っていたのに…》
でも歌は最後まで歌いきる。
歌いきっていつ来るかと思ったらフェイトと出会ったときと同じように、
「隣、いいかな…?」
なんていう見た目同年代の黒髪の少年が尋ねてきたので私は、
「どうぞ。今ちょうど歌いきりましたので……なにかご用ですか? かなり前から見ていましたよね?」
そう言って聞いてみる。
すると少年は軽く驚いた表情をしながら、
「気付いていたのか……。それはすまなかった。それでちょっと聞きたい事があってね。
それと肩の上にいる小動物…君はスクライア一族の双子の片割れかな?」
それでフィアがビクッと体を震わせてしまった。
はぁ…これでやり過ごしは無理ね。
私は観念してこの少年の言葉を聞いてあげることにした。
「…嗅ぎ付けるのが早いんですね?」
「そんなこともないさ。話はスクライア一族から聞いていたからね。
それにこの町だって気づいたのは昨日の小規模次元震の影響からだからね」
「次元震…?」
「なんだ? そっちから聞いていないのか? あー、それと話しても大丈夫だ。もうここら一体には結界を張らしてもらったから」
「手際がいいことで…」
「なに、用心に越したことはないからね」
それでフィアも観念したようで喋りだした。
「それで、あなたは誰ですか? 名前を聞かない限りは信用できません」
「僕か? 僕の名はクロノ。時空管理局の執務官。クロノ・ハラオウンだ」
「ハラオウン…聞いた事があります。わかりました。私はスクライア一族のフィアット・スクライアです」
「やっぱり…ということはこの少女
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