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儚き運命の罪と罰
第二章「クルセイド編」
第二十四話「魔法」
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向かっては言ってないがそう考えてると思うぜ」

「……………………」

「おっと悪い。脱線したな。まあてな訳で魔力って言うのは燃料として無茶苦茶優秀でな。
 だからこそ魔法=魔力で使うものって言う公式が成り立っちまってるんだ。
 お陰様でリンカーコアの有る無しがイロイロな事に影響する社会になっちまってるのさ。
 魔法が世界を支えてるのは変えようが無い事実だからな。
 リンカーコアが無いからって力がえれない訳じゃあねえ。……もっともお前はリンカーコア有るからなぁ。
 なんて言うか偉そうに語っちまったがお前は変な方向に進まずにそれ(魔力)を伸ばした方が効率良いよ。
 スマンな。長々と話したが結局お前に役に立つ話じゃあねえかも」

若干しょげたように頭をたらした。何と言うか本当に子供のような男だ、とリオンは思う。ここまで言いたい事をペラペラと喋る大人は中々居ない。なにせさっきの話をしている間はとても嬉々としていた表情をしていたのだ。魔力が無いのに魔法の理論を操る。それは間違いなくエドワードと言う男の専門分野なのだろう。そして彼の説明には(よど)みらしき物が無かった。リオンにはわかる。アレは料理に調味料を入れるタイミングをアドバイスするような、そんな世間話のように当たり前の事としてエドワードは話していた。それは彼が非常に博識である事を示すのと同時にその研究をまるで玩具を自慢する子供のように自らも楽しんで話す事ができるという事。それは聞く人にとってとても分かり易く感じさせるし親しみやすい。
……そう言ったところを総評してリオンは子供っぽいと感じたのだが。
何はともあれ

「……謝る必要は無い」

「え?」

「実用性の有る無しは関係無しに興味深い話ではあった」

これまた非常に珍しい事である。
リオンと言う少年がシャルティエや『ある少女』以外の人間を褒める事はかなり珍しい事なのだ。
それはリオンはエドワードのその話を非常に自分にとって有益に感じていたという事だ。

「全く持って面倒な話だとは思うがな」

なにせ魔力を使わない魔法学(それ以外にリオンには呼び方が思いつかなかった)と言うのはかなり亜流な研究だろう。エドワード自身が語った通りに。たったそれだけの異端な話であれほどに長い講釈をする事ができるという事は魔法という文化がそれほどに広い物だと言うことを否応無くリオンに実感させる。

「……僕も随分と不可思議な技術に足を踏み入れてしまったものだ」

「おやー? ひょっとして怖気づいたのかね?」

肩を竦めたリオンにエドワードはそうおどけた調子で尋ねた。

「まさか」

短い返答。
だがそれには全てが集約されていた。リオンにとって全く未知の技術であり法則性であった魔法。簡単に極められるよ
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