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儚き運命の罪と罰
第二章「クルセイド編」
第二十四話「魔法」
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う科目があるって言うのがミッドチルダの特色の一つだし。
 ここクルセイドだって魔法の『塾』が幾つも有る。それだけ魔法の教育をプッシュされてるって訳だ。
 その点では俺は全く持って特別な例って訳じゃねえ。
 俺みたいにリンカーコアがねえのに魔法を学ぶ奴なんて珍しくともなんともねえんだよ。
 まあ学んだからと言って魔法(それ)を生かせるかってなってくると話はちっとばっかし違ってくるがな」

「魔法を……生かせるか? リンカーコアの無い奴には魔法は使えない筈。違うのか?」

「ちょっと鉛筆貸してくれ」

言葉通りにリオンは鉛筆を差し出した。エドワードは器用にくるくると指先で回しながら懐からメモ帳を取り出す。パサパサとメモ帳をめくってそこになにやら書き始めた。一分もしない内に鉛筆をリオンに返してメモ帳をリオンに見せる。そこにはリオンのノートに書かれたのと同様のミッドチルダ式の魔法陣が精密に書き込まれていた。

「例えば魔力が無い人間でも魔法陣を鉛筆で書く事はできる。当たり前だな。
 魔法陣自体は唯の幾何学的な図形。別にコレを書くこと字体に魔力が要る筈も無い。わかるだろ」

「ああ。だがそれがどうし……いや。待てよ。魔法陣自体には『意味』はあるが力は宿らない。
 だがそうすると、まさか」

「気付いたみたいだな。そう言う事だよ。魔力は魔法陣の意味を現世に示す為の力って事だ。
 初期理論の話をエレギオから聞いたならわかるだろ。魔力は科学的な再現性のある力。とすると」

「まさか魔力は他の力で代用できる……?」

エドワードはその通りだ、と大きく頷いた。

「勿論魔力以外の力だと相当なデメリットが付きまとう。
 今の魔力刃(ダガー)メスは正真正銘の魔力だが世の中にはコイツと似たような道具に電気メスって物が存在するぜ。
 勿論電気メスは魔法的な意味が有る道具って訳じゃあないがな。
 それでもコレだけは言える。魔法陣の意味に何らかの力を篭めれば魔法陣は応える。つまり魔法は発動するって訳だ」

と言っても、と肩を竦めて言葉を切る。

「結局魔力以外の力には何らかのデメリットがあるって訳でな。
 この魔力刃(ダガー)メスにしたって特殊な運用方法を取っているとは言え燃料は100%魔力だし。
 実際に魔法みたいな現象を魔力以外の力で同等以上に操るって言うのを見たのはお前が初めてだ。
 そりゃあま世の中炎なり雷なりを操れる魔道士は居るには居るがそいつら全員結局魔力変化資質に頼ってる訳だしな。
 単純にバーナーで炎を出すよりも発電して電気を起こすよりも魔力変換資質(珍しい筈の希少技能)の方が百倍効率が良いって事なのさ。
 ……そう言う意味でお前の晶術()って奴には正直驚いたよ。
 エレギオもお前に面と
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