第二章「クルセイド編」
第二十四話「魔法」
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た。確かに戦闘と言う面で見れば晶術の方が発展しているかも知れない。次元を超えるなどと言う奇想天外な事ができる程の技術がそんなに甘い物である筈は無かったと言うのに。
エドワードもそれはそうだろう、と言う。
「戦いとか次元渡航以外にも色んな分野に浸透してるしな。医学、工学、考古学、神学、政治……数えりゃキリが無い。
魔法を習うのだって何も魔道士だけじゃねえしな」
「何?」
「オイオイ今医学って言ったろう。医者だって魔法習うんだよ。
俺みたいにリンカーコアない奴の方が珍しいんだぜ?」
若干驚いた様子のリオンにエドワードは得意げに懐から何やら筒状の物を取り出した。
「例えばコレ。こうすると……」
カチリ、そんな音と共に2cm位の長さの黄色い魔力刃が筒から伸びた。リオンにも見覚えはある。それはエドワードが手術のときに使っていた刃物だ。魔力刃メス。そうエドワードは呼んでいた気がする。
そう。魔力刃だ。
エドワードにはそれが出せる魔力は塵ほども無い筈なのに。
「それは……」
「驚いたかよ。魔力は無くても魔法の『技術』にまで手が伸ばせねえなんてことはねえ」
「一体どういう理屈で」
「良いかリオン」
もう一度ボタンを押して黄色い刃を消して魔力刃メスを懐にしまいながらエドワードは言った。
「コレだけ魔法が世の中に浸透してくるとな。世の中の出来事ほぼ全てに魔法が関わってくる。それはわかるよな」
「……ああ。それはそうだろうな。だが、それがどうした」
「考えても見ろよ。俺たち医者は怪我や病気を直すのが仕事だ。
じゃあその怪我や病気ってこんな世界じゃどうして起きる? 何が原因で怪我をする?
……そんなのは決まってるよな。これまた魔法なんだよ。
魔法って便利な技術は何も人を助けるだけじゃない。正の側面と同じだけの負の側面も抱えてる。
魔法の元になる魔力だってそうだ。扱い方を間違えれば酷いしっぺ返しを喰らう事になる。
それはお前も体験しただろう?」
もしかしなくても過剰負荷の事だとわかったリオンは首を縦に振った。
「だから俺は魔法を習ったのさ。魔法での傷は同じく魔法で持って立ち向かう。
『目には目を。歯には歯を』ってことだ。……ってもまあ俺だけが特別って訳でもないんだけどな」
「どう言う意味だ?」
「さっきも言ったろ。魔法を習うのは何も魔道士だけじゃない。
魔法文化が発達した次元世界なら仮にリンカーコアが無かったとしても半ば強制的にある程度の知識を与えられる。
ミッドチルダが代表的な例だな。学校に『魔法』って言
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