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儚き運命の罪と罰
第二章「クルセイド編」
第二十四話「魔法」
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最初はそれを頼む事を遠慮していたエレギオだったが幸いな事に天才(バカ)の考えることはエレギオの斜め遥か上を飛んでいた。以下回想である。

「なあお前ら」

「え、どうしたんすか兄貴?」

「何かあったの兄貴?」

「インテリジェントデバイスの修理なんてしてるとこ悪いけどさ。
 できるだけ高性能なデバイスをリオンに作ってやれない?」

「あ、兄貴それは……」

「あ、無理ならいいんだ他をあたr」

「上等だアアアアああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアあああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!」

「…………は?」

回想終了。
エレギオは次元世界最高金額の賞金首であるだけあって彼自身相当の変わり者ではあると自覚していたがスプーキーとモールの思考は訳がわからなかった。と言うよりも『変』のベクトルが違うだけなのだが正直そんなことはエレギオは理解したくも無かった。
とは言えそんな超一流の技術者(トンデモないバカ)二人でも超高性能なインテリジェントデバイスの修理と平行してデバイスを新しく一機作ると言うのはそれなりに大変なのだろうなとエレギオは思う。なにせ『時間がかかる』は彼らが三番目(、、、)に言わない事なのだから。そんなことを考えながらエレギオは缶コーヒーを口に含んだ。

「(……マイロード。そろそろ)」

「ん、休憩時間終了かね?」

「(ええ)」

「じゃあボチボチ仕事すっかね」

平和な会話である。またエレギオがその柔らかい体をいかして背中で両手を掴む形でストレッチするのも本人の年齢もあわさって学生のようにも見える。デバイスがあるのも先程言った様に魔法文化のある次元世界で魔力がある物に取っては非常に日常的なことなのだから。

だが忘れてはならない。

エレギオの職業が決して平和な物ではない事を。

「さあーって。どうすっかね」

のんびりした口調に決して似合わない獰猛な光を眼に(たた)え。
エレギオ・ツァーライトは仕事(狩り)を始める。

−−−−−−−−

ノートを取ると言う事はそれほど懐かしいことではなかった。
天才だなんだと言われてもリオンは所詮人間。普通の人間よりは物事の飲込みが早いと言うだけで一度見たり聞いたりしただけで何もかもを記憶するなんて事はできないし、剣技にしたって他人よりは遥かに少ないがそれでも練習して自分のモノにする。既
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