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Fate/stay night 戦いのはてに残るもの
魔術鍛錬と新しい生活
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んだ」
眠かったので自室で寝ていたら、飯を作る時間に遅れてしまい、慌ててキッチンに向かったが既に士郎がほぼ済ませていたのだ。
「昼間寝たら夜寝れなくなるのよ」
「分かってるって」
虎に適当に相槌をし、食事を続けようとしたら虎に両頬をつねられた。
「い、いひゃい! やめへふれ!」
「喧しい! お姉ちゃんの言うことこと聞けない子はお仕置きだ!」
痛い! 思いの外地味に痛いから! だが普段のお仕置きもこの程度にしてほしいもんだな。
士郎と切嗣は、笑いながら俺と虎を見ている。笑ってないで助けてくれよ!
そんな何時も通り賑やかな夕食も終わり、風呂に入り部屋に戻って布団に入る。ふと、天井を見ながら思い出す。
ほとんど毎日、賑やかな夕食をするようになってから、俺達の顔は前よりも笑顔に満ちている。
切嗣も士郎も虎も俺も、皆毎日笑顔で一杯だ。あの地獄から生還し、一時はどうなるかと思ったが楽しく暮らせている。
しかし何なのだろう? 何時もするこの胸騒ぎは?
「……何でこんなに楽しいのに、俺はこんなことを思うのだろう?」
胸騒ぎの正体は予感、楽しい暮らしはそう遠くない日に終わる。そして終わった後には…………
「……もう寝よう」
目を閉じ、考えるのをやめて強引に眠りにつく。この時の俺は、予感はしたがまだ知らない、何れその暮らしからかけ離れていくことを。
「状態良好、魔術回路の起動も成功。与えていない、強化と解析も問題なく鍛錬し実用はもう少し先かな?」
机の上の水晶玉に映る彩雅を、管理者はただ見ている。理由としては、現状を知る為に見ておく必要があるからだろう。
「元の記憶と身体能力は共になし、現段階での原作破壊の可能性はかなり低い」
彩雅を見ながら憶測を立てつつ、右手に持っている紙に管理者は目を通す。
紙には、現在の彩雅の身体レベルや魔術回路数などを含めた情報が、びっしりと書かれている。
「与えておいた創造は、現時点でも何の問題もなく使用可能。後の力は後々渡すことにしよう」
紙を手の平から消し、管理者は目の前に椅子を出現させると、腰を下ろしホッと息を吐いた。
「記憶がない為に、創造を投影と勘違いしてる。此方の隠蔽もそのようにしておくとして、後は聖杯戦争が始まってからかな」
椅子に座りながら、水晶に映る彩雅を見る管理者。不意に頭を抱えて彩雅について考え始めた。
「記憶と身体能力はまだいらないだろう。けど聖杯戦争が始まる前に、何らかのアクシデントで死なれても困るし」
うーんと考える管理者だが、中々いい案が思い浮かばないようだ。まぁ、元々彩雅をこのような現状にしたのは彼なのだから自業自得である。
そもそも何故
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