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IS インフィニット・ストラトス〜転生者の想いは復讐とともに…………〜
number-16 Valkyrie Trace System
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嫌いだ。自分で責任も取れない奴がしゃしゃり出て来るんじゃねえ。」
これを聞く前に気絶していたかもしれないが、そんなことどうでもよかった。
しかし、シャルルははっきりと聞いていたようで、口を手で覆い驚いている。
少しは一夏のために反論しようとしていたシャルルだが、麗矢の目を見ると何も言えなくなった。
あの殺気立った鋭い目を――――。
麗矢はそんな二人を背にして、今までずっと動くことなかった黒いものと向き合う。
両手には《デストラクター》を持っている。手数を優先にして、リーチの短いほうにした。
ずっと畳んでいた翼も広げて、臨戦態勢に。
そして、麗矢が接近するとそれに反応して、斬りかかってくる。
あの時の千冬の動きをほとんど忠実に再現されているようだった。
ぶつかり合う。
今回の目的はラウラの救出。
強さを吐き間違えたあの少女に情けをかけてやろうとしていた。
だが、実際には救出は二の次になる。
あの時が全盛期である、当然それに応じて強さも変わる。――――強い。
これまでに麗矢が戦った人たちより――――千冬は除くが――――も実力が一回りも二回りも高い。だが、中身がなかった。
ラウラを半ば強引に動かしているシステム。いくら操縦者がいても、感情がなければ受けているこの剣も重くない。
人の感情がこもっているから、剣が重くなる。
麗矢は思う。――――あの時戦った千冬よりも弱い。技術は一番であるが、心は最下位だ。――――と。
右で振り下ろされる《雪片》を受け流し、左で斬りかかる。
すぐに引き戻されて左の攻撃が弾かれるが、今度は右で攻撃する。
また弾かれ、そのまま袈裟斬りへ。
半身動かすことで避けた麗矢は《雪片》を左の《デストラクター》で思いっきり弾き飛ばす。
しびれて使い物にならなくなった左腕を放っておいて、右で黒いモノの胴体に当たる部分を切り裂く。
深過ぎず、浅過ぎず。
切り裂かれたところからラウラが出てくる。
いつもの眼帯はしておらず、金色の瞳が光っていた。
助けを求めていた儚げな少女を抱き止め、黒い何かも操縦者であるラウラがいなくなったことで消えていった。
意外にあっけなかった。
こうして今大会は終わったのである。
またもや問題が発生して最後まで行うことを出来ずに。
◯
「――――ッ。……ここは。」
「目が覚めたか。」
ラウラが起きるとベットに寝かされており、窓から差し込む光は夕暮れを示していた。
そして、千冬が立っていた。
「機密事項ではあるのだがな、当事者であるお前には伝えておこうと思う。」
ラウラは千冬から事のあらましを聞いた。
聞いた中で一番ショックであった
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