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茨の王冠を抱く偽りの王
12.ロストクリスマス
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る鎖を破壊する。
破壊するとシオンのヴォイドが元に戻る。

集もいのりを救ったようだ。

「ガイ、行って!!」

「待て!!」

男が向かおうとするが、白衣の少年が止める。

「引きなさい、修一郎。あなたは失敗しました」

もう目の化け物はこちらには来ない。
........あとはガイを見届けるだけだ。


俺たちはガイの元へ......真名の元へ向かう。

だが、俺たちはそこで現実と向き合うこととなった。

「「ガイ!!!」」

ガイは無数の結晶に貫かれていた。

「俺ごと真名を刺せ、シュウ」

「どの道、俺は助からん.....だから」

「でも!!!」

「シュウ、今お前には俺がどう見える」

集は言葉が出ない。

「子どもの頃のお前は.....決断力があって勇敢で....強くて.....俺はお前のようになりたいと思っていた....」

「ガイ!!何を!!」

「お前はいつだって俺になれる。俺がお前になれたように....あとは一人でやってみろ」

「集.....」

「カイ......シュウがもし道を迷うようならお前が......」

「わかってるよ、ガイ」

ガイは少し笑みを浮かべて、そうか、と

「さぁ、早くしろ!!」

集はうつむき下を向く。

「集.....」

「大丈夫だよ.......壊」

集の周りを銀色の線が包む。
集はうつむきながら一歩一歩階段を登って行く。

そして、その目に涙を浮かばせながら集は巨大な剣でガイを突き刺す。

「うわぁぁあぁぁぁっ!!!」

光がその場を包み込む。



六本木に聳え立っていた塔は跡形もなく崩れ去りそこには何も残っていなかった。

そこにガイの姿はやはりなかった。




第二次ロストクリスマス
ーー俺たちは大切な人たちを守りきった。
でも、その代わりに俺たちは大切な親友を失った。

これですべてが終わった........





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