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茨の王冠を抱く偽りの王
12.ロストクリスマス
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らんのだ。ダァトはお前たちに何か期待しているようだが、わたしに言わせればただの小僧すぎん。だまって.....そこで見ていろ」

男は一歩一歩、いのりに近づく。

「いのり!!!」

集が叫ぶと鋭く尖った結晶が無数に集の動きを止めるように出現。

「集!!!」

「邪魔をしてはなりません。これから彼がいのりを代えして真名にプロポーズします」

そこには、さっきの白衣の少年が集の横へ現れる。

「プロ...ポーズ」

「彼女が選ぶ伴侶は次代の新たなる人類の始祖となるのです。わがままなイブも石と彼女を使えばコントロール出来るようになりますから」

白衣の少年は階段を登って行く。
そして、元からいた男が"始まりの石"を取り出し、いのりとの間に現れた台の上に石を置く。
すると石は徐々に削れていく。

「二人の未来に祝福を捧げてもらえますね」

「そんな......バカな」

白衣の少年は何かの本を読み出す。

「新たなる主を導く血の交わりを」

男は自ら指を少し切り、血を出しいのりの唇に血を塗る。

「やめろぉぉぉ!!」

集が叫ぶと集の周りにあった結晶が全て消え去る。

『ダメよ、シュウ。怒る資格なんかないのよ。あなたは私を遠ざけたじゃない?あの時、私を損なったじゃない?シュウ』

集の周り目の化け物が無数に現れる。

「な、なんのこと」

目の化け物は集の頭を結晶で掴み近づく。

『何も覚えてないの?忘れちゃった?......じゃあ、お仕置き』

目の化け物の目から尖った結晶が現れる集の顔に徐々に近づく。

「やめろぉぉぉ!!」

足場の結晶を無理やり破壊して、戦輪のヴォイド取り出し、目の化け物を戦輪一個で破壊する。

「壊ィ!!」

集の周りの目の化け物を戦輪で蹴散らすが数が多すぎる。

「クソッ.....はぁ....数が多すぎる」

すると周りいた目の化け物が次々と砕けていく。

『無事、シュウ、カイ!!』

上を見てみるとそこには白いシュタイナー、綾瀬とその上に乗るガイの姿が。

「綾瀬!!!」

「だからお前はほっとけないんだ」

「ガイ、傷は!!」

「急所は逃れた.....キャンサーの結晶に救われた」

「恙神 涯」

「俺はこの時を待っていたんだ。....あんたとそして.....真名と対人できる瞬間を!!」

「だが、もう遅い.....運命は変わらぬ」

ガイが男に向かって銃を打つ。

だが、目の化け物が彼を守る。

目の化け物がガイを狙い綾瀬のシュタイナーを狙う。

「シュウ、カイ、走れ!!」

「行くぞ、集!!」

俺たちはいのりの元へ走る。

『シュウ、カイ!!』

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