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スーパーロボット大戦パーフェクト 第三次篇
第五十九話 怒りの強念者
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「この野郎、前からいけ好かない奴だったが余計にな」
「けれど待って下さい」
しかしラッセルが彼女を止める。
「今迂闊に動いたらそれこそ」
「ちっ!」
「まあ巡り合わせには感謝しているよ」
孫はその余裕のまま言う。
「では楽しませてもらうよ。退屈しない程度には抵抗してみせてくれ給え」
「くっ・・・・・・」
「クスハ、どうしたんだ!?」
「あの気、何だか」
ブリットに対して答える。
「邪悪なものがあるわ。あのユーゼス=ゴッツォとはまた違った」
「邪悪なもの?」
「これが力なの?」
言葉に迷いが出て来ていた。
「念動力」
「ああ、勿論僕も念動力を持っているよ」
またクスハに対して言って来た。
「君達と同じくね。それを正しく使っているのさ」
「正しく・・・・・・」
「そう、正しく」
笑いながら言葉を続ける。
「少なくとも君達よりもね」
「正しく使うと。邪悪なものまで」
「!?おいクスハ」
その念動力を持つリュウセイがクスハに声をかける。
「どうしたんだよ、おかしいぜ」
「そ、そうかしら」
「おい、ブリット」
彼はブリットに対しても言った。
「クスハ、いけるか?」
「それは」
「あ、大丈夫だから」
しかし本人はこう言うのだった。
「だから。安心して」
「だといいけれどな」
「気にしてくれて有り難う」
「ああ」
「けれど。正しく使うと邪悪なものに」
(まずい)
ブリットは今のクスハの異変に気付いていた。
(迷いがある。このままじゃ)
「ブリット君」
その迷いを隠してブリットに声をかける。
「行きましょう」
「いいんだな、本当に」
「え、ええ」
それでも迷いのある言葉だった。
「私は大丈夫よ。本当にね」
「わかった」
(俺がやるしかない)
心と口で言葉が違っていた。
(ここは)
「おやおや」
しかし孫はそのクスハに声をかけるのだった。
「クスハ君だったかな」
「何ですか?」
「今日の君は普段とは違うね」
探るような、それでいて楽しんでいる声だった。
「迷いがあるね」
「それは・・・・・・」
「迷うことはないんだよ。別にね」
「どういうことですか、それは」
「何、簡単なことさ」
笑ってまた言ってきた。
「僕が君を楽にしてあげるからだよ」
「うっ・・・・・・」
「永遠の安息の地へ誘うことでね」
「貴様っ!」
今の言葉に怒ったブリットが前に出る。虎王機に変形させて。
「それ以上言うな!俺が相手になる!」
「おっと、騎士殿、いや侍の登場だね」
クスハに見せた邪悪な笑みを消してまた楽しむ笑みになっていた。
「これは面白くなってきたね」
「答えろ孫光龍!」
剣で真・龍王機に向かいながら彼に問う。
「今度は一体何を企んでいる!」
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