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スーパーロボット大戦パーフェクト 第三次篇
第五十八話 闘志、誰が為に
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アイナが笑顔で応える。
「やっぱり」
「そうだよ。ザクの能力をフルに引き出した重装備の機体だからね。むしろハイザックよりも」
「ザクを語らせたらバーニィには適わないわ」
クリスもぼやくだけだった。彼等はトウマのこととこれからのことを同時に心配していた。モビルスーツのことも含めて。心はあまり明るくはなれていなかった。
だがトウマはその程度では済まなかった。一人部屋の中に篭っていた彼はある時ふらりと外に出た。その手には荷物がある。
「おいトウマ」
その彼に気付いたのはボスとヌケ、ムチャだった。三人はすぐに彼に声をかけてきた。
「何処に行くんだわさ」
「荷物なんか持って」
「何処に」
「何処だっていいだろ」
不機嫌を露わにさせて彼等に対して言う。
「何処だってな」
「馬鹿言うなだわさ」
「そうそう」
「ちゃんと言うでやんすよ」
しかし三人は彼に食い下がる。
「ひょっとして御前」
「俺はあいつを許せないんだよ!」
「あいつ!?」
「あいつって!?」
「あいつだ、バランだ!」
またその名前を出す。
「バラン=ドバンを。許せねえんだよ!」
「それで今から行くでやんすか?」
「バランを殴りに」
「ああ、そうだよ」
敵意に歪んだ顔でヌケとムチャに答える。
「雷鳳がなくてもな。俺は」
「馬鹿な、今行っても何にもならないでやんすよ」
「ここは静かに」
「そんなのできるかよ!」
しかしトウマは二人の言葉を聞き入れない。
「俺はあいつを。この手で」
「馬鹿野郎!」
それを聞いてボスがトウマに怒鳴った。
「見損なっただわさトウマ!」
「何ィ!」
ボスに言われて今度は彼に感情を向ける。
「今何て言った!」
「見損なったと言っただわさ。何度でも言うだわさ!」
「ボス、手前!」
「いや、ボスの言う通りでやんすよ!」
「そうだそうだ!」
二人もボスに賛同してトウマの向こうに回った。
「トウマ、少し頭を冷やすでやんすよ!」
「今は無茶苦茶だよ!」
「無茶苦茶だと。この俺が」
「ちょっとばっかり強くなったからって調子に乗ってんじゃねえだわさ!」
ボスはまたトウマに言ってきた。
「はっきり言うだわさ!」
「何をだ!」
「御前のやってることはからかわれたガキが腹を立ててるのと同じだわさ!」
「俺がガキだと!」
「そうだわさ!その通りだわさ!」
「そうだそうだ!」
「今の御前はガキだ!」
二人もボスに続く。
「よく考えればわかるでやんす!」
「少し冷静になれば!」
「俺が冷静じゃないというのかよ!」
「大体だわさ!」
ボスがまた言う。
「御前はあのバラン=ドバンってのに御前が勝てばいいと思ってるだわさ!」
「それが悪いのかよ!」
「悪いから言うんだよ!」
「そうじゃ
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