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スーパーロボット大戦パーフェクト 第三次篇
第五十八話 闘志、誰が為に
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にもまだ上があるのか」
「ああ、バサラの言うことは気にしないで」
ミレーヌがこうトウマに囁く。
「無茶苦茶だから」
「無茶苦茶なのか」
「けれど。確かに最高のさらに上はあるわね」
ミレーヌもそれは認めるのだった。
「もっと凄い最高がね」
「そうなのか」
「今のトウマならそれに辿り着けるわ」
ミナキが優しい微笑みと共にトウマに語る。
「きっとね」
「ああ、行ってみせるさ」
トウマもそれに応える。
「人を守るこの力でな」
「その通り。何故僕達が戦うかって問題なんだよね」
万丈がここで語る。
「力を持つのは案外簡単なんだよ」
「簡単なのか」
「そうさ。極論すればナイフ一本だ」
こう表現してみせる。
「それだけで力は持てるんだ。けれど」
「心は、か」
「心のない力はただの暴力さ」
万丈が言いたいのはそのことだった。
「暴力を振るう者は正しい力によって滅びる」
「ああ」
「あのグラドス軍のようにね」
「あいつ等は許せなかった」
今その怒りを思い出す。
「だから俺は。街の人達を守る為に」
「動いてよかったってことだね」
「ああ、その通りだ」
また万丈の言葉に頷く。
「そうしないと俺は駄目なままだった」
「バラン=ドバンへの敵意のままじゃ」
「あいつが憎くて仕方がなかった」
ついさっきまでは確かにそうだった。
「だが今は」
「違うってことだね」
「ああ、やってやる」
こうも言い切る。
「絶対にな、この力を正しいことの為に使う」
「それがロンド=ベルなんだよ」
万丈はまた言ってきた。
「力を、剣を持たない人達の為にその力や剣を使う」
「ああ」
「そうでないと。本当にグラドスと同じさ」
「そうだよな。そういえば」
トウマはふとあることを思い出した。
「ゼンガーさん」
「どうした」
ゼンガーもいた。彼に声をかけたのだ。
「あの剣は。斬艦刀はどうなったんだ?」
「あれならもう修復された」
レーツェルがトウマに答えてきた。
「私がなおしておいた。安心してくれ」
「そうか、よかった」
トウマはそれを聞いてほっと胸を撫で下ろすのだった。
「俺のせいで。大切な刀を」
「構わぬ」
だがゼンガーはそれをいいと言い切る。
「剣は心だ」
「心・・・・・・」
「そうだ、心が折れなければ剣はいずれ元に戻る」
「そうなのか」
「御前はその心に目覚めた。なばらそれでいい」
「済まない、そう言ってもらって」
ゼンガーの言葉が有り難かった。心に滲みる。しかし涙は流さなかった。今のトウマは。
「俺は」
「その心を次の戦いに向けましょう」
またミナキが話してきた。
「それこそが」
「そうか。それがロンド=ベルか」
「日本では今凄い激戦が続いているわ」
クスハが言う
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