第四十八話 導かれる魂、銀河で
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第四十八話 導かれる魂、銀河で
ラミア=ラヴレスはロンド=ベルに戻った。
しかし地球圏の戦乱に終息の兆しは見えないでいた。
シャドウミラーだけではなく百鬼帝国や邪魔大王国もその蠢動を見せていた。
またバルマーも以前とその影を見せており油断はできなかった。
そして遥か星々の彼方。
地球を発った超長距離移民船団の一つが辿り着いた惑星A−7、通称ソロ星。
今そこで人知を超えた強大な力が動き始めていた。
銀河系オメガ星団ソロ星。その森の中だった。
「待ちなさいよコスモ、デク!」
金髪の少女カーシャが赤いアフロの少年のコスモともう一人の小さな少年デクに叫んでいた。
「カーシャ!」
コスモがそのカーシャに叫ぶ。
「ついてくるのはそっちの勝手だ!俺達に待つ義理はないぜ!」
「そういうこと!」
デクも言う。
「カーシャは移民船団の出迎えでもしてなよ!」
「!?おかしいわね」
カーシャは直感から二人が怪しいと察知した。
(ベスにしても、コスモにしても何かあるんだわ。あの慌てぶり)
だが何かあるまではわからない。その時森では。
「軍の調査だ」
青緑の髪の若者が大人の女に話していた。
「発掘現場を調べさせてもらう」
「とうとう気が付いたってわけね」
その女シェリルが若者であるベスに応えていた。
「移民法第十七条」
ベスは言う。
「兵器及びそれに準ずる装備、車両は全て軍に届け出るべし」
さらに言葉を続ける。
「それに違反したものは強制労働2年だ」
「そんなことまだわかっていないのよ」
シェリルは顔を顰めさせてそれに抗議する。
「ようやく復元できた物を届け出など出来はしません」
「じゃあ聞くが」
ベスは顔を顰めさせてそのシェリルに問うた。
「ここにある巨大な車両を冗談で造ったというのか?」
「造ったんじゃありません。復元したんです」
シェリルはこう述べる。するとベスは驚いた顔になった。
「するとだ」
そして言う。
「地球から持って来てここで組み立てたということか?」
「まさか」
流石にシェリルもそれは否定した。
「信じないでしょうねこれはソロ星のこの場所から発掘された遺跡なの」
「遺跡!?」
ベスはそれを聞いてまた声をあげた。
「大昔のソロ星人が遺したものだというのか?これを?」
「そうよ」
「おいおい、それはまた」
ベスはそれを聞いて笑い出した。嘘だと思っていた。
「このソロ星には知的生物がいないからって移民がはじまったんだぞ」
それを話に出してから語る。
「遺跡があってたまるものか」
しかしここにコスモとデクが来た。そしてベスに対して言うのだった。
「何もわかっていない軍人さんが大きな口を叩くのは止めた方がいいぜ」
「何!?」
馬鹿にしたよ
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