第四十七話 楽園からの追放者
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俺はアギュイエウスの起動実験に失敗し」
ここからが重要であった。
「単身この世界へ飛ばされてしまった」
「ではヘリオス=オリンパスという名前は」
「向こうの世界での俺の名だ」
ファに対して答える。
「そして元の世界へ戻れなくなった俺はギリアム=イェーガーと名乗りこの世界で生きる決意をした。その後は皆が知っている通りだ」
「何と・・・・・・」
「それで今ここに」
「皆には今まで真実を話さずすまなかったと思っている」
それは謝罪した。
「だが後続者が現れる可能性がある以上…俺は素性を明かすわけにはいかなかった」
「それはシステムXNを使って転移してくる者のことか?」
「そうだ」
ゼンガーの言葉に応えた。
「アギュイエウスとリュケイオスが向こう側に残っている以上俺と同じようにこの世界への転移を試みる者は必ずいる」
彼はそう察していたのだった。
「だがもしそれがテスラ研の人間ではなくシステムXNの悪用を目論む者だったら」
「その場合は?」
「その者は俺を捜し出し己の目的の為に利用しようとするだろう」
「利用!?」
アキトがそれを聞いて首を傾げさせた。
「それは一体」
「アギュイエウスは作動の確実性を向上させる為俺とリンクするように作られていた」
これが答えであった。
「つまり俺はシステムXN、アギュイエウスのコアとも言える存在なのだ」
「それで御前は
「そうだ。こちら側で素性を隠し次なる転移者を待ち続けた」
ギルアムはまたゼンガーに応えて語る。
「そしてその結果現れたのが」
「シャドウミラーだったというわけか」
カイが述べるとギリアムはまた答える。
「ええ。ただ俺と彼らの転移タイミングには大きな差があったようです」
「そう。シャドウミラー転移したのはファーストジャンパーのヘリオス、いえギリアム少佐が転移してから約二年後のことでした」
「あれだけの数をか」
「同一世界内での空間転移とは異なり、時空転移は不安定かつ不確定要素が多い」
ラミアは一応はこう言う。
「しかしギリアム少佐の頃と違いあちらにも拠点がある。だから戦力は」
「かなりのものというわけですね」
「そうです」
カラスの言葉に答えた。
「だが私の言語回路がやられたのもその転移の影響だ」
「言語回路!?」
「ラミアさん、貴女はひょっとして」
「私の正式名称はW17」
ラミアはこうブリットとクスハに答えた。
「指令を忠実に実行する為だけに存在する」
そしてこうも言う。
「アクセルの言葉を借りれば人形だ」
「つまりアンドロイドってわけかよ」
宙はこう考えた。
「そう。シャドウミラー隊ではWシリーズと呼ばれている」
そしてラミアもその言葉を認める。
「その中でも優秀な性能を持ち特殊任務を遂行する者がナンバーズ」
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