第四十六話 紅の幻想
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っての最高の相手ですよ」
そのアーチボルトの後ろに出て来たのは。あの二人だった。
「ラミア!」
「アクセル!」
「まさか二人だけとはな」
「しかし。容赦はしないぞ」
「くっ、もう傷が癒えているのか」
クインシィはアンジュルグの右腕を見て呻く様に呟いた。
「何という回復力だ」
「シャドウミラーを甘く見ないことだ」
ここでの言葉もシャドウミラーのW17としての言葉であった。
「あの程度の傷。どうということはない」
「そういうことだ。では倒させてもらう」
アクセルも言う。そしてそのまま二人に迫る。
二人が迫り攻撃を浴びせようとする。ラミアが弓を引き絞る。
「死ねっ!」
弓を放つがそれは二人にかわされた。
「この程度では当たりはしないか」
「私は死ぬわけにはいかない」
マイが攻撃をかわしながら言った。
「このままでは。こんなところでは」
「ではそのまま逃げ続けるのだな」
そこにアクセルが来た。
「できればの話だが」
「くっ、マイ!」
クインシィはラミアの再度の攻撃に動きを止められている。マイに向かうことはできなかった。
「いかん、このままで」
「死ぬがいい!」
「くっ!」
アクセルの攻撃がそのまま貫こうとしていた。だがその時だった。
不意に二人の間に誰かが出て来た。それは。
「なっ、貴様は」
「間に合ったぜ!」
リュウセイであった。彼がアクセルの拳を己の拳で受け止めていた。
「ギリギリだったみたいだがな!」
「貴様、どうしてここに!」
「マイを探していたんだよ!」
こうアクセルに言い返す。
「危ないところだったがな」
「マイ!」
「よかった、無事ね」
SRX全員がそこにいた。何とか間に合ったのだ。
「マイ、わかっているつもりだ」
リュウセイはアクセルが退いたのを見てからマイに告げた。
「けれどな。御前は一人じゃないんだ」
「私は。一人じゃない」
「そうさ。何かあったら俺達に言え」
そしてこう言う。
「力になるからな。御前を支える力にな」
「私を支えるというのか」
「そうだ」
「そうよ」
ライとアヤも言ってきた。
「だからだ。安心しろ」
「貴女は私の妹じゃない」
アヤも言う。
「だから。何かあったら話して、本当に」
「わかった」
「そしてだ」
そこにはヴィレッタもいた。彼女もマイに対して語る。
「御前はもうレビ=トーラーではない」
「レビではないのか」
「そうだ。マイ=コバヤシだ」
そう彼女に告げた。
「それ以外の誰でもない。レビ=トーラーは消えた」
こうも言う。
「わかったな」
「・・・・・・いや」
しかしマイはその言葉には首を横に振る。
「それはわからない」
「わからないのか、まだ」
「そう、まだ」
リュウセイにも答える。
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