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スーパーロボット大戦パーフェクト 第三次篇
第四十六話 紅の幻想
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「ど、何処へ行かれますの!?」
「マイ・・・・・・!」
だが彼女はシャワールームに入るのだった。そこで何かを必死に洗い落としていた。必死に。まるで何かを忘れたいかのように。
彼女のことはすぐに皆に伝わった。ラーダがアヤに言う。
「アヤ」
「ええ」
アヤは暗い顔をして彼女の言葉に頷いていた。
「わかっているわ」
「レビ=トーラーの心がまだあの娘を」
「けれどそれが事実なのよ」
アヤは苦しい声で呟いた。
「私達もそれを否定することはできないわ」
「そうだったわね。貴女はその戦いにいたのだから」
「ええ。あの時で終わったと思ったのだけれど」
その時はそうであった。
「けれど。そうじゃなかったのね」
「そうだな」
そこにヴィレッタが来た。彼女も複雑な顔をしている。
「事実なのだしな」
「隊長・・・・・・」
「私もそうだった」
クインシィも来ていた。
「事実を。受け入れるしかないのだ」
「クインシィ、貴女も同じ考えなのね」
「そうだ」
レビの言葉に頷いてみせた。
「己を認めるのはまずは己自身だ」
「そうね。レビもまた」
「アヤ=コバヤシだったな」
今の彼女の名であった。
「しかし。まだレビ=トーラーでもあるのか」
「ユーゼス=ゴッツォに操られていた時間は長かったわ」
「そうらしいな」
クインシィはこれについてはよくは知らない。その時彼女はロンド=ベルにはいなかったからだ。だからこれは仕方のないことであった。
「その時の記憶がまだ残っているから」
「同じか」
ここでクインシィは言った。
「同じ!?」
「そうだ。あの女と」
「ラミアのことだな」
「そうだ」
ヴィレッタの言葉に頷いた。
「あの女と同じなのだな。レビも」
「そうね」
アヤはクインシィのその言葉を認めた。その通りだった。
「同じなのね。そういえば」
「そうだ。それを考えれば誰もが同じだ」
業を知っている女だからこその言葉であった。
「私達はな」
「レビ・・・・・・ラミア・・・・・・」
暗鬱な空気がロンド=ベルを覆おうとしていた。彼等はラミアとアクセルを連れ戻そうと考えているがその手懸かりは見つからないのだった。
「ようやく真実に気付いたか」
また『彼女』がレビに囁いていた。
「や、止めろ!」
「恐れることはない」
彼女はさらにレビに囁く。
「全てを。私を受け入れろ」
「わ、私は」
必死に拒み続ける。
「御前じゃない!」
「だがそれこそが違うのだ」
悪魔的な笑みと共に囁き続ける。
「御前はこの私」
また言う。
「ジュデッカの巫女レビ=トーラー」
「レビ=トーラー」
「そう。だから」
力がまた発動される。それがレビから出された。
「くっ!ああっ!!」
「さあ」
その悪魔めい
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