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茨の王冠を抱く偽りの王
11.失われた聖夜の続き
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四隔離施設でシオンに出会った時にいた白衣の男だ。

そして、白衣の男は王の右手のようにいのりの胸の前に手を出す。
その瞬間、まばゆい光が現れる。
それは、まるでヴォイドを取り出す時のように。

いのりの方に気がいっていた隙に、ウィーン!!、という機会音が大きくなりその姿を現した。

「黒い.....シュタイナー」

あの男のように空間を割っていきなり黒のシュタイナーが現れ、シオンを捕まえる。

「いのり!!!」

「シオン!!!」

「あなたにはがっかりですよ」

「アッは!!捕マえた!!」

黒のシュタイナーに斬りかかる。
だが、それは何かに弾かれる。

「うぁっ!!クソッ!!.....ヴォイドが!?」

俺のヴォイドは弾かれた瞬間、その姿を消した。

「王の器を得ながら、いつまでも虚ろなままで.....ここでお別れです、さようなら.....オウマシュウ!!」

白衣の男はいのりのヴォイドで高く振り上げ、そのまま、集に振り下ろす。

「集ぅぅっ!!!」

血が飛び散る。
赤い血が......。

だが、それは集のものではなかった。

それは.......集を助けに身代わりとなったガイのものだ。

ガイは倒れこむ。

「ガイ!!」

「だから、ほっと....けないんだ....お前は」

「ガイ!!しっかり!!」

ガイはグッタリとする。

「ガイ!!ガイ!!ガイィィ!!!」

「嘘.....だろ」



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