11.失われた聖夜の続き
[2/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
八尋は集の方を見る。
「なぁ、シュウ」
「道具というのはどういうことかしら?」
「こんな状況で助けにいかなくちゃいけない人って誰なの?」
「ひょっとして、いのりちゃん?いのりちゃんなのか!!?」
皆が集に疑問をぶつける。
「みんなにいっぺんに言わないで、シュウはちゃんと答えるから....ね」
集が何かを迷っている。
「もう時間がないの逃げなきゃ!」
「話してくれよ、シュウ!!俺たち友達だろ」
「桜満集君、あなたには答える義務があると思うんだけど」
集はまだ迷っている。
そんなに迷う必要なんてどこにもないだろ!!
集!!、俺の声にそこにいた皆が俺の方を見る。
「迷う必要なんてないだろ!!お前は、ガイじゃない!!お前は......桜満集だろ!」
どうやら迷いはなくなったようだ。
決意を決めたいい顔をしてる。
集は立ち上がり、祭の方を向く。
「祭!」
「なに?」
「これから僕は君にちょっと怖いことをするよ。でも何も心配しなくていい....危険はないから」
「うん、いいよ」
なるほど、集なりのやり方か....
「おっ!おい」
颯太が声をだす。
集は祭の胸のあたりに手をだす。
すると、まばゆいばかりの光が現れる。
そして、祭のヴォイドが姿を現す。
祭のヴォイドは.....包帯。
「祭、どうしちゃったの」
草間が心配そう言う。
「大丈夫。これを戻せば目が覚めるから」
「ど、どうなってんだよ、シュウ!!」
「説明してくれるのよね、オウマ君」
「これはヴォイド。人の心を形にしたものだよ。だから人によって形と効果は違ってくる」
集はそういいながら、壊れたふゅーねるの足の一部に祭の包帯を巻きつける。
すると、ふゅーねるはいつも通りに元気に動き出した。
集はヴォイドを祭の中へと戻す。
「あれ、わたし....」
「大丈夫。....今、君のヴォイドを使ったよ」
「わたし、どんなだった」
「祭らしい、優しいヴォイドだったよ」
「忘れちゃってると思うけど、颯太と八尋、それに供奉院さんからは前に取り出したことがあるんだ」
「俺らからも」
「君たちの心を勝手に盗み見た気持ちでずっと後ろめたかった.......ごめんなさい」
集の言葉に少しの間があく。
ここで俺のヴォイドを紹介するつもりだったけどしにくいな。
「それだけじゃないだろ!僕はその力をテロリストを手伝うために使いました....だろ」
「......八尋」
「言えよ。これから助けに行きたい人ってのも」
「そう、ガイといのり......葬儀社のみんなだ」
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ