過去話〜二人の少女
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に戻ってくるように言われたので戻っている。
(緊急の用事か。なんだろうな?)
セバスもシヴァも珍しく外に出ず、俺は一人で悶々としながら自室に入ると、
「お、おかえり」
「ただいま。来ていたんだな、克己―――って、その手はどうしたんだ?」
克己の手には何故か歯型があり、大きさからしてまだ子どもだということがわかる。
「あ、ああ。油断していたら噛まれたんだ」
「………誰に?」
「この娘」
そう言ってクローゼットを開けると、そこには大きな箱にリボンがラッピングされていた。
「おいおい、まさか猿を―――」
「違うよ。開けてみな」
言われた通りすると、中には女の子が入っていた。
「………………………………………………は?」
女の子は立ち上がると、
「……あ、あなたが……布仏祐人ですか……?」
ビクビクしながら尋ねてきた。
「ああ。それで君は?」
「はい。私は――――あなたのペットです」
―――ジャラッ
いきなり、克己の周りに鎖が現れた。
「これはいったいどういう意味かな、克己博士」
「お、落ち着いてくれ。これには深いわけが―――」
「深いわけって一体何だよ! 俺とそう変わらない女の子を連れてきてペットだなんて非現実的なことを言わせる理由ってのはよォッ!!」
俺はあまりの出来事に戸惑っていた。
「………まぁいい。とりあえず、風呂に入ってこい」
ここ数日は入っていないのか、明らかに汚れが目立っていた。
「………ですが、ご主人様の前に入るわけには―――」
「………いいから」
「ダメです。私は身分が低いため―――」
色々と面倒になってきたので俺はそのまま連れていった。月日で言えばもうす中学生だが、まだ小学生だから興奮することはないと思っていた。
「克己、この子の着替えは?」
「ああ。それならここにある」
そう言って風呂場に持ってきてくれたので下着を適当に取り出して着替えを準備してから脱がすと――――そこには小学生にしては大きめな乳房があった。
(そういえば、姉さんってこれくらいあったっけ……)
もうすぐ中学二年になる姉のことを思い出しながらいつの間にか用意された風呂に押し込み、俺も入ってシャワーを流す。
(昔は簪様も一緒に入っていたよな)
まずは長い髪を水洗いしてから今度はシャンプーで泡立ててからくしをすき、それから洗い流して顔も洗ってあげる。体は自分で洗わせた。そして自分も洗ってから一緒に入っていると、
(…………………あれ? これっておかしくね?)
そんなことを思ったが結局は無駄。すぐに俺の脳内ではまぁいいかと決まり、さっさと出てから克己に事情を聞こう
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