第四十五話 説得
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ると思って大阪方面は気にしていなかったのだ。その裏をかかれたのだ。
「後ろから来るとは」
「こちらの動きを読み返したのか」
軍の中にはラミアもいた。彼女は後ろから現われたロンド=ベルを見て呟いた。
「まさかとは思うが」
「へっ、悪いがそのまさかなんだよ」
シンがラミアに答える。
「そうそう俺達だっていつも騙されるわけにはいかないんだよ!」
「その通りだ!」
カガリも言う。
「ラミア、アクセル!」
そして二人の名を呼んだ。
「御前達を連れ戻す、いいな!」
「馬鹿なことを」
アクセルはカガリのその言葉をまずは一蹴した。
「俺達は元々シャドウミラーの人間だ。それでどうして連れ戻すなどと」
「それはどうでしょうか」
しかしここでルリが二人に言ってきた。
「貴方達の心の奥底でもそれは言っているのでしょうか」
「戯言を」
それも否定する。
「さっきから言っている。俺達はシャドウミラーの人間だとな」
「だといいですが」
あえて思わせぶりに言ったかのような言葉であった。感情は見られないが。
「ラミアさんも」
「私もか」
「そうです。短い間ですが一緒にいたのは事実です」
今度はそこを言う。
「それをお忘れなく」
「何を言っているのだ」
これはラミアの心の表面ではわからないことであった。
「私は何も」
「だといいのですが。それでは皆さん」
「ああ」
アキトがルリの言葉に応えた。
「戦いだな」
「そうです。もう一度ラミアさんとアクセルさんを私達のところに招き入れる為も」
「ふん、話には聞いていたが」
リーはハガネの艦橋においてその不機嫌な顔をさらに不機嫌にさせていた。
「これがロンド=ベルか。甘いな」
「そうか?いい感じじゃないか」
だがブレスフィールドは彼とは違う意見であった。
「こうでなくちゃな。面白くはない」
「戦争において面白さなぞ不要だ」
しかしリーはその考えをこう切り捨てた。
「そんなものはな」
「相変わらずだね、この艦長は」
アカネがそんなリーに対して言う。
「どうしたもんだか」
「話はいい。だが決まったことなら私も異論はない」
こう述べてハガネを前に出させる。
「全軍攻撃開始。あの二人は生かしたまま捕らえる。いいな」
「了解っ」
「まあそういうことで」
こうして何はともあれ戦いははじまった。反転する形で大阪湾に入るシャドウミラーに大してロンド=ベルが迎え撃つ。こうした形で戦いとなるのだった。
ロンド=ベルの先陣を切るのはジャーダとガーネットであった。彼等は自分達の乗るヒュッケバインからそれぞれスラッシュリッパーを出していた。
「いいな、ガーネット!」
「何時でもね!」
ガーネットはジャーダのその言葉に応える。二人の動きはシンクロしていた。
「よし!
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