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スーパーロボット大戦パーフェクト 第三次篇
第四十一話 二人への疑念
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戦略的視野は広かった。
「今はバルマー軍も大人しい。ゲストもインスペクターもな。それに」
「それに?」
「連邦軍宇宙軍もザフトもようやく復興してきた」
それは彼等にとって朗報であった。
「今は任せられるぞ」
「では。問題はないな」
「行くんだな、それじゃあ」
「うむ。全軍に告ぐ」
リーはそこまでテツヤに聞いたうえであらためて全軍に指示を出した。
「地球に降下する。いいな」
「やっぱりそうなるか」
カチーナはリーのその指示を聞いて楽しげに笑ってみせた。
「じゃあ行くぜ。地球に殴りこみだ」
「まあまたゼダンには来るかもな」
タスクはふとゼダンの方に顔を向けた。
「そのまま終わりかも知れないけれどな」
「どっちでもいいぜ。とにかく敵を負い掛けて倒してやるぜ」
もうカチーナの考えはそこに向かっていた。
「行くぜ、いいな!」
「よし、それじゃあ」
「皆、それぞれの艦に戻るぞ」
それぞれ動きだす。そうして大気圏降下に備えてそれぞれの艦に入るのだった。
これで降下準備は整った。リーは全機艦艇に入ったのを見届けてからあらためて指示を出した。
「降下!」
こうしてロンド=ベルは再び地球に入ることになった。その中でアスカは童夢の中において不意に何かを感じ取ったのであった。
「!?この感覚は」
「何かありましたか?アスカ様」
「不吉な予感がするのじゃ」
その幼いながらも整った顔を顰めさせてサンユンに応える。
「これは一体」
「邪なものでございますか?」
「うむ」
シャンアンにも応える。
「そうじゃ。まさか」
「そのまさかかもしれんで」
タータも言ってきた。
「うちも感じたで。あんたと同じ感触をな」
「わたくしも」
タトラも。普段の穏やかな笑みは消えて真剣な顔になっていた。
「地球で待っているものは」
「洒落にならないものっていうのか」
「何か。いつもだけれど」
ジェオとザズは降下に入っているNSXの中で言った。
「今度は。一体何なんでしょうね」
「わからぬ。だが」
クレフがイーグルに応えた。
「この感触。嫌な予感がする」
「シャドウミラーかな」
「多分そやな」
アスコットとカルディナも。同じものを感じていた。
「道師クレフ、これは」
「まさかとは思いますが」
ラファーガとプレセアはあの二人のことを脳裏に思い浮かべた。
「待て。確かに感じるが」
「今はまだですか」
「そうだ」
クレフは今度はアルシオーネの言葉に応えるのだった。
「動く時ではない。いいな」
「わかりました。それでは」
「しかも」
クレフはさらに感じるものがあった。
「何かが近付いて来ている」
「何かが」
「それが何かは。私にもわからぬ」
しかしそれでも感じているのであった。彼のその力故に。
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