第四十一話 二人への疑念
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「あの連中は。どうにもこうにも」
「他にも大勢いるしな」
ロンド=ベルは直情的な性格の人間が多い。だから二人に対する目も自然とそうなる。だからこそ問題になってもいるのである。
「どうなるかな、本当に」
「それももうすぐわかる」
レイはまたそれを言う。
「もうすぐな」
「その時だな。どうするか」
ハイネがクールに呟く。
「二人も俺達もな」
彼等はゼダン周辺をパトロールしながらそんな話になっていた。それを終えゼダンに帰ると丁度昼食の時間であった。皆派手に食べていた。
「ああ、おかえり」
リュウセイが彼等を出迎える。
「悪いがもう皆はじめてるぜ」
「お握りなのね」
ルナマリアはリュウセイが手に持っているものを見て言った。
「今日のお昼は」
「あとサンドイッチとソーセージとか色々だな」
他にも結構あるようだ。
「ユンがチヂミ焼いたしな」
「ああ、あれも」
韓国系らしいユンの手料理であった。
「あの娘の料理ってそんなに辛くないしいいわよね」
「私のは日本仕込みなのよ」
その本人が出て来て答える。
「日本風の味付けをかなり入れてるのよ」
「そうだったの」
「ええ。私日本に昔から憧れていたのよ」
にこりと笑って述べる。
「それでね。お料理もそうして」
「へえ、それでか」
リュウセイは手に持っている御握りを食べながらユンに言う。
「このキムチもあまり辛くないんだな」
「辛いばかりが韓国料理じゃないのよ」
それがユンの言葉であった。
「だから。あえてそうしているのよ」
「そうか。それはそうとな」
「ええ」
「チヂミあるよな」
「勿論」
またにこりと笑ってみせてきた。
「たっぷり焼いたから。皆で食べて」
「有り難う。じゃあ私はそれを」
ルナマリアは素早くそのチヂミの方へ向かう。
「頂くわ」
「俺はまずはコーヒーをもらうか」
レイはそちらに向かう。
「クライマックスなコーヒーをな」
「いいな、レイは」
アスランは何故かここでレイをうらやましがる。不思議なことに。
「俺は何か最近蝿にたかられるしな。どうなっているんだ」
「ニキニキしていないからじゃねえのか?」
リュウセイがそうアスランに突っ込んだ。
「よくわからねえけれどよ」
「ニキニキどころか」
アスランの顔が暗くなる。
「カメレオンにも好かれるしな。どうなっているんだ」
「俺は最近何か変に降臨したいんだよな」
「ああ、それわかるぜ」
シンが出て来て言う。彼はサンドイッチを食べている。見ればソーセージサンドだ。
「俺も答え聞きたくない時あるしな」
「だよなあ。何でだろ」
「電車に乗ってるんじゃないの?」
ルナマリアはそう二人に突っ込みを入れた。
「それって」
「電車か」
「頼りない自信のない男の子
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