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スーパーロボット大戦パーフェクト 第三次篇
第三十九話 選ばれし者、選びし者
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グに声をかけている。
「司令も御人が悪い」
「何がだい?」
「あの勧告じゃあ彼等は降伏などしませんよ」
「それはわかっている」
マーグもそれは承知のうえである。だからこそこう答えるのであった。
「彼等が降伏をしないということは」
「ほう」
「ではあれですな」
エペソがそれを聞いてマーグに問うてきた。
「ここで降伏するようでは我が帝国監察軍の兵器としてこれからの戦場を生き抜くことは出来ぬ。そういうことですな」
「・・・・・・・・・」
マーグはそれには答えはしない。しかしそのかわりに孫が言うのであった。
「貴方達はよくよく手の込んだやり方がお好きなようですね」
「そう考えてもいい」
「感心感心。けれどね」
「けれど。何だ」
「植物だって水をやり過ぎると枯れることがあるんです」
孫はこう例えてきた。
「気をつけた方がいいかも知れませんよ」
「それでだ」
マーグのかわりにエペソがその孫に問うてきた。
「余に何の用だ?孫光龍よ」
「実はですね」
「うむ」
「次の戦いでもご協力させていただこうと思いまして」
「協力だと?」
「ええ。ああ、そうそう」
孫は話の流れに合わせるかのように言ってきた。
「下心なんてありませんよ。司令やエペソ士師に僕の忠誠心をお見せしたいんです」
「下心か」
エペソは今の孫の言葉を聞いてまた言う。
「そんなものを出してきた時点でそれがあるとしか思えぬが?」
「ははは、確かに」
孫は悪びれずにまた応えるのだった。
「そりゃごもっとも。あはははは!」
「ふん」
エペソはそこまで聞いてさらに不審なものを見る目で孫を見る。それからまた言ってきた。「まあよかろう」
「いいのですね」
「帝国は強大だ」
エペソは祖国に絶対の自信と信仰があった。
「何を企もうとも我が帝国は微動だにせん」
「企むなんて滅相もない」
孫はここでもおどけて言葉を返すのだった。
「僕はただ貴方達に興味があるだけですよ」
「司令」
エペソはマーグに上申した。
「宜しいでしょうか」
「私としては異存はない」
それがマーグの言葉であった。
「特に構わない」
「わかりました。それでは」
エペソは彼の言葉を受けてまた孫に顔を向ける。そうして彼に対して告げた。
「孫光龍よ」
「はい」
「汝の出撃を許可する。我等への忠誠心を見せよ」
「有り難うございます。それでは」
「ただしだ」
エペソは念を押してきた。
「我等を侮れば。わかるな」
「わかっていますよ」
孫は相変わらず平然として言葉を返す。
「何しろ貴方達のことは全てわかっていますし」
「ふん」
「そう」
ここで一瞬だが顔が変わった。そのおどけた笑みではなく冷酷さと残忍ささえ含んだ酷薄な笑みを浮かべた。しかしそれは一瞬な
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