第三十二話 グレートゼオライマー
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第三十二話 グレートゼオライマー
慌ただしく食事を採るロンド=ベル。皆かなり焦っていた。
「早く食え、早く」
「わかってますって」
カイがスレッガーの言葉に応えていた。
「だから急いでますよ」
「だったらいいがな」
スレッガーが固形スープを湯に溶かしてそれで乾パンを流し込んでいた。そうしてソーセージを慌ただしく胃の中に放り込んでいた。かなり忙しい。
「とにかくだ。早く食って」
「戦いですね」
「もうすぐ次が来るからな」
「やれやれですね」
カイは思わずぼやいた。
「一年戦争の頃を思い出しますよ」
「けれどあの時に比べたら静かだよ」
ハヤトはそう考えていた。
「それに食事だって」
「そうだな」
それにリュウが頷く。
「もっと冷たくてまずいものだったな」
「今は暖かいソーセージも柔らかいパンも食べられますしね」
「そうだな。それだけ有り難いさ」
「けれどスレッガーさんは乾パンですね」
「これが好きなんだよ」
笑ってハヤトに答える。
「昔からな」
「そうなんですか」
「そういえばカガリも出撃するんですね」
「そうらしいな」
リュウは今度はセイラに答えた。
「元気な娘だ」
「何かロンド=ベルってあんなお姫様ばかりだな」
スレッガーはぼやく。
「おしとやかなお姫様は・・・・・・いるけれどな」
「ですね」
ハヤトもそれが誰かはわかった。
「モニカ王女ですか」
「何かな。どうにも」
スレッガーはついつい首を捻る。
「あの喋り方がな」
「慣れるとそうでもないですけれどね」
セイラは言う。
「そうか?」
「それはちょっとな」
リュウもカイもそれには賛同しねかねていた。
「あまり思えないんだけれどな」
「ですよね」
そしてカイはリュウの言葉に頷く。
「どうにもこうにも」
「あれだけは」
「とにかく急いで戦いに向かわないとな」
スレッガーは干し林檎を食べ終えて皆に言う。
「敵は待ってくれないしな」
「わかってますよ」
「それじゃあ」
それにカイとハヤトが頷いた。
「行きますか」
「戦いに」
皆出撃する。ロンド=ベルの面々は次々と出撃し戦闘態勢に戻る。だが一機だけその姿が見えなくなっていたのだった。
「あれ?」
「マサトは何処なんだ?」
甲児と宙が最初にそれに気付いた。
「前の戦いにもいたよな」
「ゼオライマーが撃墜されたのか?」
「いえ、違います」
それにエレが答える。
「少し準備中でして」
「準備中!?」
「はい」
そう一同に答える。
「そうです。ですからまだ」
「出撃できねえっていうんだな」
「そうです。暫しお待ちを」
また一同に対して言うエレであった。
「戦闘には間に合わせるとのことですので」
「
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