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Fate/stay night -the last fencer-
第一部
運命の夜の先へ
狂躁の夜を越えて(U)
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で取っておきたいもんだが」

 お楽しみは最後までお預けがいい。
 どれほどのマスターとサーヴァントが居ようと、凛なら生き残るはずだ。

 ライダーは言うに及ばず、キャスターやアサシンでも彼女とアーチャーには勝てまい。
 最優のサーヴァントと謳われるセイバーも、マスターがあれほど未熟では不利な戦闘を強いられるだろう。
 唯一例外を挙げるならバーサーカーだが、アレに関してはこちらとしても追々対抗策を練らなければならない。

「なに、メインは最後まで取っておくタイプ?」
「そうだよ。どんな奴らが相手だろうと、おまえ以上の魔術師なんているはずがない」
「え……あ、う」

 真っ直ぐに目を見据えて宣戦布告する。
 俺にとって、遠坂凛以上の敵手は存在しないと。

 だっていうのに、何やら言葉に詰まっている凛。

 そんなにおかしなことを言ったつもりは無いんだが…………

「ふ、ふん。私も貴方との戦いは楽しみにしておくわ」

 凛からの宣戦布告も耳にして、俺たちは別れた。

 坂道を上っていく彼女の背を見送る。
 背中が粒ほどにも見えなくなってから、俺は自分のアパートへと歩き出した。















「何これ………………犬小屋?」

 そうして俺の部屋を見たフェンサーの第一声がこれでした。

「はーい、昨晩に引き続き不届きな発言頂きましたー。もう一回言っちゃうとフェンサーさんには罰ゲームが与えられマース。仏の顔は三度までー」

 ちなみに俺の忍耐も三度までー。

 てゆうか、一学生には不相応なほどいい部屋ではあるはずなんだが……
 1LDKの風呂トイレ別、洗濯機やテレビ、ベッドなども備え付けで完備、お値段は少し張りますがそこはバイトしてれば問題ない程度。

 実は曰く付き物件だったのだが、そんなもん自分で祓っちゃいました。

 ダイニングに入って冷蔵庫を開き、残っていたアップルジュースを取り出す。
 どうせ必要ないので飲まないだろうが、一応フェンサーにも飲むかどうかを目配せで聞いてみる。

 そしたら案の定、彼女は首を縦に振って────

「え、飲むの!?」

 本来サーヴァントは睡眠や食事を必要としない。
 それゆえに返ってきた答えに戸惑いながらも、二つ分のコップにアップルジュースを注ぐ。



 しかしここを犬小屋と称するには、生前どれくらい豪奢なお家に住んでいればそうなるのだろうか。



 やはり過去の英雄ともなると、報奨として与えられる家とかも桁違いなんだろーか。
 生まれてから死ぬまで戦争していたわけでもないだろうし、家族も居るだろうしそういう可能性もあるか。
 聖女とか聖人の類だとしても、宗教や神が真
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