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スーパーロボット大戦パーフェクト 第三次篇
第三十一話 アクシズの攻防
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ろにはハマーンがいる。
「ねえハマーン」
「はい」
ハマーンはミネバのにこやかな声に応える。
「アクシズの中ってこうなっていたのね」
「そうです」
ハマーンはミネバに対して答える。
「申し訳ありません。アクシズの中におられたというのにこうした場所をお教えできませんで」
「それはいいのよ」
ミネバはそれはよしとした。
「あの時の私は自由に歩いてはならなかったから」
「ミネバ様」
「けれど今は違うわよね」
そうしてハマーンに対して問うのだった。
「こうして自由に歩いていいのね」
「その通りです」
またミネバの言葉に答える。
「こうして好きなだけアクシズを歩くことができます」
「好きなだけね」
「そうです。これからはずっと」
「私も皆と同じなのね」
ミネバはそれが心から嬉しいようであった。顔にその喜びがはっきり出ている。
「皆と一緒にこうして歩いていいのね」
「それについてですが」
ハマーンはここでまたミネバに言う。
「何?」
「私も共にいていいでしょうか」
「私と?」
「はい、ミネバ様と」
少し恥ずかしげにミネバに対して問うていた。
「一緒にこうして」
「いいわよ。いえ」
ミネバはここで言葉を変えた。
「是非御願い。私もハマーンと一緒にいたいから」
「ミネバ様・・・・・・」
「ハマーンはずっと私と一緒だったわね」
「ええ」
それは事実であった。彼女はミネバが生まれてからずっと彼女の側にいる。幼くして両親を亡くした彼女にとってハマーンはまさに親なのだ。その親に何時までも共にいて欲しいというのは彼女にとってはごく自然の感情なのであった。
「だからこれからもね」
「有り難うございます」
ハマーンはミネバのその言葉に対して礼を述べた。
「それでは。これからもミネバ様と共に」
「御願いね、ハマーン」
「はい」
「それであそこだけれど」
ここでミネバは前を指差した。商店街である。
「騒がしいわね」
「あれは喫茶店ですね」
ハマーンはその騒がしい先を見てミネバに対して述べた。
「何か店の中で宴をしているようです」
「そうなの」
ミネバはそれを聞いて何かを思ったようであった。
「お菓子やジュースがあるのね、あそこには」
「そうですね。そういえば」
ここでハマーンははっと気付いた。
「近頃忙しさにかまけてミネバ様にお菓子を御馳走していませんでしたね」
「ハマーンの作ったお菓子」
ミネバの大好物である。
「そうね。最近ずっと食べていないわ」
「何が宜しいでしょうか」
姉か母の顔になってミネバに対して問う。
「お好きなものを何でも」
「そうね。じゃあクレープが食べたいわ」
「クレープですか」
「それと紅茶と。ハマーンが入れた紅茶よ」
「畏まりました」

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