SAO編−白百合の刃−
SAO5−不器用とお節介
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ツは何も言い返しては来なかった。それこそ人の話を聞いたのか、無視されたような態度をとっていた。でも、無表情ながらも多少なり怪訝を表す顔をこちらに向けてきた。
「反論しないの?」
「反論させてくれないのよ」
ドウセツはため息をつくと、私に睨みつけながらも不機嫌オーラが漂うものは収まったようだ。
「……好きにして」
そう言うと。立ち上がって兄達の後を追うように歩き出した。
ドウセツこそが「どっちがお人好しなんだか」と言うべき人なのよね。私のわがままを無視することだってできたのにね……。
「好きにする」
そしてなんだかんだ言ってさ、その気になれば一人で帰ることもできたのに、ドウセツは去ることもせず、その場に居続けてくれた。
ドウセツに追いついた途端に、ちらっと一瞥してから口にする。
「勘違いしないでよね」
その言葉に思わず、唇が吊り上がってしまう。
勘違いしないって。
「勘違いしないよ」
ドウセツが優しいってこと知っているから、勘違いなんてしないよ。
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